花咲高校演劇部へようこそ!/河合ゆうみ

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 しろしまいち中学三年、十四歳の秋──だれもが進路や将来に向けて迷ったりなやんだり、き進んだりしている時期に。

 運命のしゆんかんおとずれました。

「なに、これ…………!?」

 まさに青天のへきれき、目からうろこ

 高校見学をねて、ちょっと遊びに行ってみたはなさき高校演劇部の定期公演『L・グレイのしようぞう』は。

 たいから直接伝わる熱気、気合いが、おなかの底にビリビリとひびくようなしようげきで。

 今まで、ドラマや映画くらいでしかおしばたことのなかった私には衝撃が強すぎたのでしょうか。興奮がおさまらず、その日の夜には高熱を出しました。

 それくらい、キラキラ。

 主演女優がれいなことはもちろん、舞台に立っている人すべてが全力でかがやいていて、舞台そのものもキラキラしたオーラに包まれているようで。

 それでいて、生身の人間がやっているってちゃんとわかるライブ感。

(すごい……!)

 初めて、舞台のはくりよくを実感し、あつとうされ──すっかりせられて。

(ここに入ったら、私もこの舞台に立てる!? 誰かを感動させることができるの!?)

 とにもかくにも、そのときに決心していたのです。

「私もここに入る!」

 あまりにもとうとつに訪れた、人生のターニングポイントでした。

 ちなみに演劇経験、ゼロ。

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