日々/WaiT
後ろを振り返ったときに見える景色 見ていた景色を思い出す
優しい人々の顔を思い出す 笑っている 笑っていた時間
大空を見上げてみても答えが出ないとき 何も考えられなくなる程に走り込んだ真夜中の通り
走馬灯のように蘇ってくる過去 聴こえてくるいつもと変わらない調べ
誰に聞くでもなく 答えをひとりで探し続ける日々
気がつくと 自分の良いところを見つけることが出来ない
頭の中では 同じ調べが無限に流れ続けている
子供の頃に憧れていた英雄たちを思い出す
作り物の世界に 想像力を付け足して 夢中で輝いていた日々
遠い過去となった今も 世界の何処かで輝いているのだろうか
誰かのために何かをしたいと願っていた日々
崇高な何かを追いかけていた日々
自尊心を守ろうと必死にしがみついていた日々
自分を責めて 他人を責めて 調和を保って
自分を納得させて 微笑んで次の日を迎える日々
日々は次々と現れては消えていく
日々は生まれては死んでいく
日々とは何か 私は何なのか 貴方は何なのか
ひとつの塊のような存在
もしそれがひとつではないのなら それは塊のような存在
塊でさえないのなら それは存在
存在を確かめることが出来ないのなら……
個体は液体と化し 液体は気体と変化する
目に見えない何かを追いかけることに意味はあるのだろうか
考えることを止めてしまった日々
そこから何かが始まるのだろうか
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