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 覗き込んだ布団に潜っていくと

もぞもぞと白昼夢が魅せる。

 原罪 過去未来よ、茹だる蛹か 三途の川を游ぐ 土左衛門か

 これは毒牙の鱗粉を背に生やした ふたば。

何処までも首を伸ばし

 自由に損なわれる 陶器の窖 隅っこに

一欠片の肉片を置く。

 天窓から射し込む 視界の奥

円形闘技場 なにか啄み蠢いている

 きつけば ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。

 二秒一括りの来世を担い 私たちは

あいも変わらず人柱を組んでは

 天に昇る頃に秘もちりばめて今宵 潜り込んだのは

 豪華客船でもスペースシャトルでもなかった。

ℓ七八lost 心象令嬢

 お高くとまったベン先には おとぅさま、お邪魔 なさって

 それだけじゃあ 先には荒めない程の 酔い醒まし

煌めき星。

 文通相手は確かに恋人だったはずの

告白も返事もなさないまま

 家族ごっこ、とうとうここまできたもんだって

さぁ いきるいのち。

 なんもいえねえ ただのひなたぼっこ それだけ、

こそこそとほんとうに

 とても眠い日に 薄暗い部屋で てのひらで作り出す

一昼夜ともども(保存

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