夢日記。
今や今、夜目の夢であり、心淵に沈む浅き眠りを、一瞬で見に容れた、おもしろくでもない瞬間があり。
優しいだけの時に癒され私は怠惰に落ちていくのだ。
眠りに落ちるかどうかのズレを何度も弄び死んで効くマゾは、暇を持て余す我欲のはけ口と同じくして。
私は私自身を眠りに誘うのだから、希死念慮にもなりはしない。
私が声を挙げれば、私はそこにいることになるのだ。
この口を封じてしまっても、つらつらとよくもまあ、出てくるものだ。
ならば黙って幸福と褥に抱きくるもう。
「私があなたにあげられるのはお返事だけ」というほかにないのです。
それはもう届かない、蓮の上から飛び立った、おたまじゃくしか。
傘も持たずに雨の中、大事に握り込んだのか、押し潰れてしまったことは、やはり確かでしょう。いつまでも子供のままで、そこにいたいから残酷に意地汚いものを口ずさんでいる。
皿に開かれたスナック菓子のだらしなく傾いた曲線。口許をなだらかな咀嚼が繰り返す、悦びが浸されていく、うまいだけの生き方。
誰の犠牲も痛くはない、踏みにじる足跡の途。
たどるものもいない夢魔の泥の角で 塵となりふんとなった誰かの墓石は、しなびた歌を流す、とうぜんの風と共に生きて。
過去に遡る 魂を此処にとどまらせた。
空っぽの空を憎らしげに見上げ、記憶に蓄積された雨が泣いたとき。
なんだか無性に心地よくひりつく母鯨みたいな。博愛。
優雅であれ暗く淀んだマンマを巣食うように掻き混ぜ、全部全部呑み込んで、僕が満ち足りて新しい君が生まれるような、空虚な膨張感に締め括られる。
これが今であると知っていて、地に足枷を拝借してやっと立つことができる。緩慢な朝が充ちては轢いて、昨日の私が礎として糞畜生にも転がり死ぬ。
より善き朝を拝借するために、眼前の当然を潰している。
山のように積まれた羽根にスイングする前から朽ちる。寂びた土壌に降り止まぬ享楽、だが悼みを感じたことはないな。
白日の下に晒される野路から、この ていたらく。奥底に待ち受けるのが、傀儡のあなたであることを信じていたい。
舟を速く漕ぐことも諦めた、時すべからず、こなくてもいい明日は、必ずやわらい。諦めにも似た私腹に溺れていくのだから心とは、殉じて楽にいけるものと。
うむとうむ、うまく作られたギニョールであるとこの手で印すのである。
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