第43話~告白(2度目)

 その言葉を


 ボクは小さく折りたたんで


 パーカーのポケットに入れた


 本当は渡したかったのに


 キミがアイツを好きだなんて


 言うからさ


 折りたたんで隠した


 あれから何ヶ月がたったんだろう


 今でも入ってるなんて


 思わなくてさ


 そのパーカーのポケットから


 言葉が飛び出すのをぼんやり見てた


 それはさ、勝手に広がって


 キミに届くように


 広がるから


 あきらめて、見ることにした


「いいよ」っていうなんて


 思ってもみなかったから


 なんだか、嬉しいような


 恥ずかしいような気がして


 僕はパーカーのフードを被った


 あの時


 折りたたんだボクのキモチ


 あの時のまま


 届いたのかな

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る