第339話
――グサッ!!
「んぐっ……き、貴様ぁっ、世に傷を……よくも世の顔に傷を!」
「マジかよ。オレの手斧を顔面で受けといてキレるだけかよ」
狂鬼の操った武器のうち、手斧が覇鬼の顔面に突き刺さった。自身の顔面半分を片手で押さえながら、覇鬼は怒りに包まれている表情を浮かべている。その様子を見た狂鬼は、眉を顰めて身構える。
そんな狂鬼の隣で覇鬼を見据える酔鬼は、肩を竦めながら目を細めて口を開く。
「そりゃそうだろぉ、死角から攻撃されたんじゃなぁ。……しゃーねぇだろぉ」
「味方なのか敵なのかどっちだよ、お前」
「俺は俺の味方だ。俺の邪魔する奴ぁ敵だぜ?」
「はぁ、お前に聞いたオレが馬鹿だった。つか、こっからどうするよ?蒼鬼」
酔鬼との言葉を交わした後、少し後ろで覇鬼の様子を窺っていた蒼鬼へ問い掛けた。
「私の知るところではない。その問いについては、私よりも適任の者が居るだろう?」
「……それもそうだな。焔鬼兄ちゃん、オレ達はどう戦えば良い?これからどう動けば奴を倒せる」
教えてくれ、と言わんばかりの表情だ。それを向けられた焔鬼は、ニヤリと口角を上げて告げるのだった。
「――好きに暴れろ。奴の存在自体を消せば良い」
「「「応っ!!」」」
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