第160話
魅夜が桜鬼と戦う杏嘉と合流した頃、双子の鬼の妖力を回収した焔鬼。木々を伝って移動する中、辿り着いた先では、黒騎士の一人である
気配を悟られないように妖力を抑えている焔鬼は、木々の間から様子を伺う事にした。どうやら、状況的には折り返しという状況らしい。そう思ったのは、傷だらけのハヤテが妖力を解放している場面に出くわしたからだった。
「おいおい、この程度なのかぁ?テメェ等の力ってのは」
「そんな訳ないじゃないっスか。ここからっスよ……本当の戦いってのはっ!」
「ハッ、寝言は寝て言えやっ!三下ぁ!!」
互いに地面を蹴った両者は衝突しようとする中、焔鬼は口角を上げてニヤリと笑みを浮かべた。今すぐにでも衝突する様子を見届けた焔鬼は、その場から姿を消して移動を開始した。
「(相変わらず、スロースターターみてぇだな。ハヤテの奴)」
そう脳内で呟いた焔鬼だったが、頭上から接近する気配に動きを止める。そこには、突如として地面に突き刺さったのは大剣だった。それを見た焔鬼は、肩を竦めて呟いたのである。
「随分とご挨拶じゃないか。感動の再会に言葉を交わす気は無いのか?――蒼鬼」
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