チート能力をもらって赤子の手をひねるように階段を登っていく作品に物足りなさを感じる貴方へ
こちらの『暴食妃の剣』をお勧めいたします。
低い身分から針の糸を通すような
活路を見出しながら
英雄になるために食らいつく様は
読んでいて応援したくなってしまいます。
普段は弱気で細かい主人公も
土壇場での丹力と機転の良さで
少しずつ強くなっていく様は
もどかしくも成長過程が見え、ついつい投影しながらスクロールしてしまいます。
キャラクターの個性もしっかりしており
それぞれの役割分担がブレることなく行われているところも作品をより面白くさせている点かと思われます。
カクヨムで続いてもらうためにも是非皆さん一読くださいませ!
主人公が、相手の能力を奪い、自分に与える能力で他者とは比べ物にならないスピードで強くなっていくのは爽快感があり、かつ能力を過信しすぎた無茶な行動はなく、文章も安定しているため、とても楽しめる作品です!
また主人公以外のキャラも、しっかりめに書かれているので、主人公以外の成長も楽しめます!
ですが物語の流れ的に、能力の使用頻度を上げた方が主人公側に有利であり、かつ自然な流れであるのに、使用を抑え気味なのが少し気になります。物語の展開を調整するためなのかもしれませんが、主人公の戦闘経験的に、奪った能力の熟練度不足とかでも調整できる気がします。
それでも全体をどうして見れば、楽しめる素晴らしい作品なので一読の価値ありです!
主人公は読者の理想とは程遠く決して人気になるようなキャラではない。ましてや能力を奪う技も使い勝手が非常に悪く、安易に能力を奪うことは出来ない。そういった要素があるため、タイトルからスキル強奪無双を期待していた読者は大きく期待を裏切られるだろう。
しかし、主人公は主人公なりにしっかり考えて動いている点が彼の性格から納得できるような行動であったり、その他のキャラも主人公同様に性格から納得できるように動くということは非常に良い点であると言える。このようなネット小説はあまりないだろう。
また、仲間や敵も魅力的なキャラが多く頭がおかしいだけで終わりではなく色々な要素がキャラ一人一人に命を吹き込んでいる。個人的にはヒョードルというキャラが好きだ。
レビューでは賛否両論分かれており、読むのを躊躇う人もいると思うが是非読んでほしい。