「世界観考証」は、深く考えなくていい。

 別のエッセイにも書いたが、考証は特に考えなくていい。


 ガチガチの新人賞応募作品なら、ある程度の説得力が必要だろう。

 突っ込まれないように、いい加減な要素はなるべく排除する必要もあろう。


 ただ、ネット小説ならフワッてしていても大丈夫かと。


「このすば」や「プリコネ」などを見てみるといい。


「ゲーム世界」ってのがどのように重宝されたかと言うと、


『考証がフワッとしていても許される』


 点にあると思っている。


「このすば」には大浴場がある。

 それだけではない。ポンと押すタイプの蛇口があるのだ。

 そんな世界どこにある。


「プリコネ」には、ガラスコップも、クレープを掴む用紙もある。プリンも。


 メインヒロインの一人である姫騎士様は、中世風の出で立ちに身を包んでいる。

 しかし、彼女の好物は「おにぎり」だ。


 ガチガチ中世ファンタジーならありえないだろう。出せてシャワーか、水浴び程度かも。

 テルマエなどの大衆浴場や、トイレは一応あったらしいけど。


 でも、大事なのは「その世界で何が起きているか」ではないか、という声がある。


 問題なのは、変に考証に走りすぎて、肝心の

「物語のほうがフワッと」

 してしまうことなのでは?


 考証は一旦置いておいて、まず

「この世界に何が起きていて、主人公が何をすべきなのか」

 を先に考える。


 その上で

「あれ、フワッとしたらアカン。説得力がない」

 と思ったら変えればいいかなと。


 逆に、ファンタジー世界でバイクを走らせたいなら

「道が整備されていないというデメリットを活かそう」

 とも考えが及ぶ。


 オレも、

「燃料は魔法にしよう」

 までは考えついた。しかし、


「道路標識も信号もないから、人混みをかき分けないといけないぞ」

 という問題が。しかし、

「逆に映えるかも!」

 など、色々考えられるわな、と思えるようになった。


 といった感じで、考証は「ツッコまれても負けじゃない」。

 ツッコまれたらチャンスとして、

「じゃあこうしよう」

 と新しいアイデアとして取り入れてしまおう。

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