61.酔いて四
「
「あぁ……本当に綺麗ですね……。それともこれは、酔っているからそう見えるのでしょうか?」
星空を眺め上げながら、
酒を飲み下した喉からは熱い吐息が溢れ出て、ほうっと小さな溜息の音が鳴る。
「確かに、綺麗な物を眺めながら、お酒を飲むと美味しいものなのですね……。」
それが余りにも
その行動は何かを意図していたのではなく、ただの衝動的な行為であった。
「えっと……
不意にくっと引っ張られた感触に気が付いて、ほろ酔い加減で頭の回わらない
はっと
ただ
互いの汗が交じり合い、ねちょりとした音とともに、酷く熱い感触が
「あの、
二人のするすると髪が絡みつき、肌が重なり合って、
柔らかく滑らかな感触であった。
「あっ…んぅ……。」
肌が擦れる感触に、
「
尋ねながらも、その答えを聞くつもりもないかの如くに、
彼女を一層に心地良くさせようと
「ふぁぅ……。」
思わず
指先に摘まんでいた
首筋を弱々しく噛んだ
汗をかいた首筋は熱くそして幾分か塩っぱく感じられて、僅かに口元を窄めさせていた。
ぬるりとした感触が首筋へと走って、思わず
「あっ……。」
不意に体がするりと床に向かって落ちそうになるのを、
震える膝に力を籠めて、足元を踏みなおすと、
「
非難めいた口調で
「押し倒したりしておりませんよ。現に今は
くすりと笑ってそう言った
「それは卑怯と言うものではありませんか?」
「そうですねえ。確かにその通りでございますよ……。」
自分の非を認めながらも、
名残惜し気に潤んだ瞳を細めさせると、
そうして切なそうに声を漏らした。
「
「何でしょうか?」
「
懇願する口調で言った
ふいに顔を上げた
温かい掌の感触が触れあって互いに知らずと喉の奥から小さな吐息が溢れていた。
見つめてくる
「あの、撫でるくらいでしたら……。」
「良いのですか?ありがとうございます……。」
まるであやされた子供の様に嬉しそうな声を漏らして
そうして、すっと手を伸ばして
「本当にいいのですね?」
問う
直ぐ様にするりと
しっとりとした
指と指との狭間で柔肉が膨らみを見せ、
その
「
「それってなんだか、太ってるって言われてるみたいに聞こえますけど。」
「いいえ、体躯が細くとも触れ心地の良いことがあるのですよ。
言いながら
薄っすらと腹筋の浮いた肌を伝って、指先を横へと滑らせると、
そのまま撓む指先で
その感触にぞわぞわと肌が浮き立って、
「そんなにしたら、くすぐったいですよ。」
「むずがる
指先をまげて
一層に柔らかい感触が指先に触れて、
「それは……撫でるだけって言ってませんでした?」
多少文句を言う口調で
「ふふ……余りにも
勿体なさげに言いながら脇腹から再び腹部へと掌を戻すと、さらさらとした滑らかな感触を楽しみながら、おもむろに
縦に、僅かに細長く、浅い
途端と、敏感に
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