第四楽章(4)
徹は待った。ただひたすら待った。漁に出ていても、考えるのはマヤのことばかり、そして、聴くのはマヤの歌ばかり……。
♪たとえ離ればなれになったとしても、いつかきっとまた出会える
Between heaven and earth そこに私たちがいる限り
Between heaven and earth そこには愛が満ち溢れているから……』
数日後、一通の電報が、島の徹の実家に届けられた。
『ヴェガハ ツキノフネニノッテ アルタイルニムカイマス』
読み終えるなり、徹はカレンダーに目をやった。七夕が三日後に控えていることをしかと確認した。
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