モーツァルトの最後の交響曲41番に秘められた壮大なメッセージを暴く!
【グレート・コンジャンクション〜風の時代に捧げる】
死の直前、モーツァルトが何かに取り憑かれるように書き残した交響曲…。
生前には演奏されることのなかった最後の交響曲第41番は、いまではモーツァルトの代表作となっている。
控えめだが、才能あふれるスタジオミュージシャン「山下望」は、片思いを続ける仕事仲間の歌手、七夕生まれの「平野摩耶子」をモーツァルトのコンサートに誘うが、演奏の終了後に謎の自殺をはかる。
その原因が自分にあると思い込んだ摩耶子は、ギリシャへの傷心旅行の途中、エーゲ海の島へ向かう船の上で、プラネタリウムの解説員「和泉徹」と出会う。
自分と似た心の痛みを抱える徹との開放的な時間もつかの間、七夕の夜にささいな誤解からはなればなれになってしまう。
帰国後も互いのことが頭から離れないふたり…。
摩耶子は音楽的な見地から、徹は神話や天文学の知識から、それぞれに山下望の死因を調べ始める。
やがてモーツァルトの最後の交響曲41番には、時空を超えた壮大な「音のメッセージ」が隠されていたことに気づく。
モーツァルトのメッセージとは?
望の自殺の本当の理由とは?
互いを求めて探求を続けるふたりは、ついに七夕の日に再会を果たす。
※物語は交響曲同様に4つの楽章から成っています。