地上編

第65話 地上へ

「おはよう!」


「おはようございます」


今日はいよいよ地上に出るとの事なのでパッ!と目が覚めた。


「あ!そういえば余ってる★どうする?」


もう欲しいスキルは思いつかないくらいには強くなってしまったので★での選択肢が思い浮かばない。


「では一旦保留にして欲しいスキルができた時に取得してはいかがでしょう?」


「あ、それもそうか」


いつも★が2つになった時点ですぐ取得していたが別に急いで取得する必要も無いか…


「よし!じゃあ地上に出るか!」


「その前に隠密を発動して10階層のボス部屋の前に転移してください」


「え?なんで?」


意味があるの?と思って聞いてみるとそこからなら地上の様子がわかるのでそこから地上の様子を見たいそうだ。


「了解。じゃあ10階層に転移するね」


そう言って10階層に転移をした。






『ピコーン!』

『共通言語を取得しました』


〈うわぁ!!〉


〈声を出さなかったのはいい判断です〉


そこには扉の前で並んでいる人やカメラを持って並んでいる人達を撮っている人もいた。


〈なるほど…〉


〈??〉


〈ダンジョンの外に転移して大丈夫ですよ〉


ナービが勝手に1人で納得しているけど俺に何も納得できてないですよ?


〈外の様子に驚いて声を出さないようにしてください〉


いや?だからね?俺はこの状況を何も理解できてないよ?


〈はぁ…〉


ナービはため息をはいてここにいる人達の大体のステータスを見せてくれた。大体の人のレベルが20前後で時々30くらいの人がいた。やはり状況は理解できないけど、もう理解するのも面倒なので、1階層の出口すぐ側に転移して外に出た。





「は?」


とっさに出た声を急いで口を押えて止めようとした。


〈だから、驚いて声を出さないようにしてください。って言ったのではないですか〉


いや!驚くなってのは無理な話だ!元々駅で都会と田舎の中間というほどしか人がいなかった場所なのに駅はもうなくなっていてそこは多くの店などが並ぶ超大都会になっていた。


〈今の日本の首都はここになっています〉


〈なにそれ!?〉


〈要するに世界がダンジョンを中心に回っているということです〉


なんだそれ…とびっくりして声を失ってしまう。

とすると「キャー!」という歓声が聞こえて人だかりが急に割れ始めた。


〈なんだ?〉


「歓声ありがとう!このマッシュが世界1位のマッシュが今からダンジョンに挑みに行く!」


「「キャーー!!マッシュ様ーー!!」」


割れた中からドヤ顔のムカつくキノコ頭の男が出てきた。


〈あいつ何?〉


そう言うとナービが鑑定を出してくれた。



【名前】  マッシュ・ジョン

【種族】  人間

【年齢】  23

【レベル】 48    (40UP)

【ランキング】 2位


【HP】   2150/2150   (1200UP)

【MP】   1400/1400   (800UP)


【攻撃】  460+30    (280UP)

【防御】  350+20    (200UP)

【魔攻】  400-10    (240UP)

【魔防】  290+20    (160UP)

【敏捷】  400-20    (240UP)

【運】   71


【スキル】

・剣術Lv.8(5UP)・火魔法Lv.6(4UP)

・水魔法Lv.2(New)・風魔法Lv.3(New)

・光魔法Lv.4(New)・闇魔法Lv.1(New)

・身体強化Lv.4(New)・詠唱省略Lv.2(New)

・鑑定Lv.6(3UP)・共通言語

【ユニークスキル】

・予言Lv.1・獲得経験値2倍(New)


【称号】

・自己中心的








〈ドヤ顔の癖に弱!〉


〈これでもマスターを抜かすと世界最強(笑)です〉


〈これで!?〉


世界ランキングを見てなかったので2位とは気づかなかった。ということは俺の次に強いやつはこれかよ……


〈ちなみに世界1位のイケメン(笑)とも言われています〉


〈これで?!〉


魔族達はこんなのとは比較にならないほど顔は整っていた。しかし自意識過剰でなければ俺の方が整ってない?とも思ってしまっている。



「俺のファン達のみんな!いや!それだと世界中のみんなになっちゃうね!だから!世界中のみんな!」


そのままダンジョンに向かうと思っていたが、ダンジョンの前で急に後ろを向いて…つまり俺の真横で話し始めた。


「今日こそは40階層にいるボスをこのマッシュが倒してくる!」


近くで大声で喋るなよ……リュキが敵だと思ってお前に攻撃を仕掛けそうになっていたぞ…


「待っててね!俺の子猫ちゃんたち♡」


「「キャーー♡♡♡」」


〈きもい……〉


〈私のマスターがあなたで良かったと思いました〉


〈いや…あれと比べられても……〉


相手があれならほとんど誰でもあれよりはいいと思ってしまいそうだ。少しリュキの攻撃を止めなくてくらわせておけば良かったと思ってしまう。


〈帰りますか?〉


〈帰ろうか…〉


地上に来たのを少々後悔し始めてしまっているが帰ってあんなことを忘れてしまおう…


〈そう言えばここはもう電波が来るようになっていますよ?〉


そう言われて急いでアイテムボックスからスマホを取り出した。


「ピコーン!ピコーン!ピコーン!……」


〈音が!〉


〈隠密中なので大丈夫ですよ〉


隠密中は俺が触れている物や人も隠密になるそうだ。いや、それにしても……


〈通知長くない?〉


〈長いですね〉


さっきからずっとピコーン!と鳴っている。なので少し止まるのを待っていた。




〈終わった…〉

〈そうですね…〉


そう言ってスマホを久しぶりに開いた。


「ピコーン!」


〈また?〉


そう言いながらスマホの上に出てくるのを通知を見て心臓が止まるかと思った。


妹『携帯なんか見てないで早く帰ってきて』


〈さあ…帰ろうか…〉


〈そうですね…〉


LINEを開いて妹のトークが999+になっているのを確認して急いで携帯を閉じて帰ろうと思った。

なんかさ…俺の周りにいる女の人みんな少し重くない?


〈飛ぶのが1番早い?〉


〈そうですね〉


との事なので急いで飛んで帰ることにした。




〈早かったな…〉


直線距離で100kmほどはあったと思うのだが3分くらいで着いてしまった。


「ふぅ…」


隠密を解いて久しぶりの実家に少し緊張しながらドアに手をかけようとした。


「おかえり!お兄!!」


「ぐふっ!」


妹によるタックルをくらって予想だにしていなかったので変な声が出てしまった。というか俺が避けてたら怪我をする勢いで飛んできたぞ…

いや…それより避けたからいいけど避けなかったら普通にドアが俺に当たってたからね?










【名前】  斉藤 零

【種族】  覇王(龍族) 

【年齢】  19   

【レベル】 3  ★★  

【ランキング】 1位


【HP】   78600/78600

【MP】   64300/64300


【攻撃】  10620+1000  

【防御】  8232+450   

【魔攻】  10620+1000  

【魔防】  8232+450   

【敏捷】  11662+40   

【運】   100       


【スキル】

・手加減Lv.MAX・指導Lv.MAX・騎乗Lv.3

・吸血Lv.8・超音波Lv.9・罠解除Lv.8

・偽装Lv.MAX・変装Lv.4・連携Lv.MAX

・指揮Lv.3・水中高速移動Lv.MAX

・水中呼吸Lv.MAX・無呼吸Lv.MAX


【ユニークスキル】

・【ステータス】極大強化

・【隠しステータス】極大強化・ナビゲーション

・絶対感知Lv.7・高速崩壊Lv.7・神速多重思考Lv.6

・全大耐性Lv.7・超高速再生Lv.8・疾風迅雷Lv.6

・修復Lv.7・神速飛行Lv.6・性聖Lv.3

・究極テイムLv.3・透明化Lv.4・透過Lv.4

・硬翼Lv.4・空中水泳Lv.4・強制進化(使用不可)

・自我完全操作Lv.3


【エクストラスキル】

・覇王Lv.8・魔眼Lv.7・武眼Lv.6・龍眼Lv.3

・強欲Lv.6・龍魔法Lv.3


【称号】

・先駆者

・挑戦者

・一騎当千

・耐え忍ぶ者

・名付け親

・強欲

・新種

・種族の王

・龍種

・龍の親

・○○への通行許可書

・東のダンジョンクリア

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