第10話 確認

「んー……。ふぁ〜〜…」


「おはようございます」


起きた時には体の傷や疲労感は無くなっていた。

レベルが上がると治癒能力も上がるようだ。


「どのくらい寝てた?」


「7時間ほど寝ていました。ダンジョンが完成してから3日ほど経ちました」


もう3日もたったようだ。本当にあまり寝なくても問題はないようだな。


「ボスを倒したので宝箱が出現したので中を見てみましょう」


気付かなかったが、ボスが死んだ瞬間に宝箱が出現していたようだ。

開けてみると赤黒い剣が入っていた。鑑定してもらった。




【名前】強奪の魔剣

【レベル】1

【レア度】A−

【切れ味】A-

【魔力伝導率】B

【耐久】800/800

【スキル】

・HP強奪Lv.1・MP強奪Lv.1・成長・進化

【特殊効果】【攻撃】+20/【魔攻】+20




「…………」


鑑定結果を見て声が出なかった。

ちなみにこの剣はMP強奪の効果で魔法も斬ることができるそうだ。

成長と進化いうのはレベル表記からわかるようにこの剣はまだ成長して進化するそうだ。


「いいものが出ましたね。運は良いだけありますね」


さすがのナービもこの剣にはびっくりしたようだ。


「ん?まだ入っている?」


剣の存在感が強すぎて見えていなかったが、紙みたいなものが入っていた。


「それはスキルの書ですね」


なんと念願のスキルの書が入っていた。早速何のスキルかナービに聞いてみたが、ナービでも使うまで何のスキルなのか分からないそうだ。福袋を開けるようなワクワク感と共にスキルの書を使った。ちなみに使い方は使うと念じるだけで良いらしい。


『ピコーン!』

『生活魔法Lv.1を取得しました』


「生活魔法でしたか」


生活魔法とは水を生成したり火を出したり浄化してきれいにしたりする魔法だそうだ。正直攻撃魔法が欲しかったが、生活魔法は何かと便利そうみたいだ。

早速浄化を使ってみると風呂上がりみたいにさっぱりした。なかなか良いスキルを手に入れたようだ。

他には何も入ってないみたいなので強奪の魔剣を装備して、ユニークゴブリンソードをアイテムボックスに入れた。

称号が変わって新しい称号を手に入れたのを思い出したので称号を確認した。


【称号】

・先駆者

[初の]の称号を全てに手に入れたものに贈られる称号

〈効果〉

獲得経験値大UP

必要経験値DOWN

獲得スキル経験値大UP

必要スキル経験値DOWN

スキル取得難易度大DOWN

モンスターに与えるダメージUP

モンスターから受けるダメージDOWN

モンスターのドロップ率大UP

モンスターのレアドロップ率大UP

モンスターとのエンカウント率大UP 現在OFF

ユニークモンスターとのエンカウント率大UP

現在OFF

レアボス出現率大UP 現在OFF


・挑戦者

自分よりも格上の相手に対し、1対1で正々堂々戦闘をして勝利したものに贈られる称号

〈効果〉

格上との戦闘時、経験値大UP

格上との戦闘時、スキル経験値大UP

格上との戦闘時、スキル取得難易度大DOWN

格上との戦闘時、与えるダメージ微UP

格上との戦闘時、受けるダメージ微DOWN

格上との戦闘時、ステータス微UP




「………」


また言葉が出なかった。2つの称号の効果はどちらもヤバいものとなっていた。


「どんどん人外へと進んでいきますね」


ナービからもお褒めの言葉??をいただいてしまった。


微UPが1.25倍、UPが1.5倍、大UPが3倍で、微DOWNが3/4倍、DOWNが1/2倍、大DOWNが1/3倍だそうなので、レベルとスキルレベルがUPするために必要な経験値は普通の人の1/6倍となっているようだ。



「重力魔法ってどんなことができるの?」


「現時点では自分の重さ増加させる重力増加と自分の重さを軽くする重力軽減ですね」


もっとMPが増えて重力魔法のレベルが上がると敵を押し潰したり、空を飛んだり出来るんだそうだ。


「マスター1人で戦闘中に完璧に使いこなすのは無理でしょう。ですので、口で増加や軽減と言うか、頭の中で言ってくれれば、私が怪我をしない範囲で一番効果の出るように使います」


殴る瞬間などに重さを上げると威力は上がるらしいが、重くし過ぎると自分までダメージを負うみたいなので、そこの調整はナービに任せることにする。



「剣術の進化はしなくて良いのですか?」


「すっかり忘れてた」


他にすごい内容のことが多すぎて剣術の事は忘れていた。ステータスの剣術の進化可能を押してみた。


『ピコーン!』

『剣術Lv.MAXが進化し、剣士Lv.1になりました』


剣術が剣士になったようだ。剣士もレベルがMAXになったら進化するのか聞いてみた。


「剣術→剣士→剣豪→剣聖となっていきます。」


とのことだった。頑張ってスキルレベルを上げていけばユニークスキルを自力で手に入れることができるみたいだ。


「俺みたいにダンジョンに入ってレベルを上げている人はいるの?」


ランキングは1位なので俺が1番強いのだろうがほぼ同じレベルの人がいるのか気になって聞いてみたが、


「いいえ。軍の方が1階層と2階層までは行くことはありましたが、1〜3階層まではスライムしかいないため経験値があまり手に入らずレベルも上がった人はいません」


今は世界中の国々で会議を行いダンジョンをどうするか話し合っているようだ。

なら今のうちに他の人がどう頑張っても追いつけないほど強くなるとしよう。


「11階層の様子はわかる?」


「いいえ。わかりません」


なぜかを聞くと、11階層からは簡単に言うと別空間みたいなものだそうだ10階層ずつで空間が分かれ

ているそうだ。だからさっきまでの地上の情報も俺がボス戦をする前の話だそうだ。

ちなみに、11階層からは今までのような洞窟では無いかもしれないらしい。



「ここから先はユニークモンスターとのエンカウント率大UPをONにしていきませんか?」


結構レベルも上がったし、ユニークモンスターはレアなスキルを持っていることが多いみたいなので、ナービがそう提案してきた。少し怖いがレアスキルは欲しいためONにしておいた。


そして期待と不安を抱きながら次の階層に進んで行った。








「眩しい!!」


11階層に足を踏み入れるとそこは明るく、木や草が生い茂っていた。


「11階層にからは森の中というコンセプトみたいです」


そのため太陽もないのにとても眩しくなっている。


「ここでは虫系のモンスターがよく出現します」


虫は苦手ではないが、大きいサイズの虫が襲ってくると考えたらゾワっとする。


「とりあえず進みましょう」


ここからでも次の階層までの道はわかるみたいだが、まっすぐ行ってもモンスターとの戦闘ができないのでまずは真っ直ぐ進んでみる。


「芋虫のようなモンスターがいました」


早速ステータスを聞いてみた。



【名前】 

【種族】 キャタピラー

【年齢】  0

【レベル】 2

【ランク】 D


【HP】   530/530

【MP】   220/220


【攻撃】  159

【防御】  133

【魔攻】  181

【魔防】  106

【敏捷】  31

【運】   8


【スキル】

・腐食Lv.3・糸魔法Lv.2


【ユニークスキル】



【称号】




このモンスターは糸魔法で動けなくしてから腐食してゆっくり獲物を食べるそうだ。

遅いから口から吐く粘着質の糸を気をつければ問題ないそうだ。

だが、1メートルより少し大きい芋虫が這いながらこっちに向かってくるのは気持ち悪い。

そしてこのモンスターは念願の魔法を持っていた。しかし魔法を欲しがってはいたが、これは俺の欲しい魔法ではない。俺は火とか水とか風とかの属性魔法が欲しいのだ。



「軽減!」


テンションは下がっているが、重力魔法を試してみようと思ったので、そう唱えて走り出した。そうすると体が軽くなり走るのが早くなった気がする。


「増加!」


そう唱えて剣を振るとモンスターに当たる瞬間に剣が重くなり芋虫を真っ二つにした。

両方とも使い勝手がいいのでこれからは毎回使っていこうと思った。



「気持ち悪い〜〜」


横に回り込んでサクッと斬って倒したのはいいが紫色の体液がグチュッと出てきた。

モンスターが死んだらモンスターは消えるが周りについた血などは消えないため剣に体液がついている。すぐさま剣に浄化をかけてみると綺麗になったからよかった。剣を綺麗にする方法もわかったところで先に進んで行った。










【名前】  斉藤 零

【種族】  人間

【年齢】  18

【レベル】 25★

【ランキング】 1位


【HP】   1540/1540

【MP】   1250/1250


【攻撃】  290+20

【防御】  222

【魔攻】  290+20

【魔防】  222+10

【敏捷】  324+5

【運】   82


【スキル】

《物理系》

・剣士Lv.1(New)・投擲Lv.2・体術Lv.7

・棒術Lv.3・噛みつくLv.3・突進Lv.2・威圧Lv.2

・罠感知Lv.4・罠解除Lv.2

《魔力系》

・身体強化Lv.6・魔力操作Lv.6・魔力感知Lv.7

・詠唱省略Lv.1・無詠唱Lv.1・生活魔法Lv.1(New)

《耐性系》

・恐怖耐性Lv.4・打撃耐性Lv.2・斬撃耐性Lv.2

《特殊系》

・吸血Lv.3・超音波Lv.5・性豪Lv.5

・飛翔Lv.2


【ユニークスキル】

・ナビゲーション・強奪Lv.2・時空魔法Lv.1

・重力魔法Lv.1


【称号】

・先駆者

・挑戦者




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