第40話 ショートエピソード:大晦日
さて、年越しですが。
父親は、転勤族な為に転勤先で年を越すそうです。母も、友人と過ごすらしく出掛けました。兄さんは、お仕事が忙しいらしいですね。
「静かですね。とても、寂しいです。」
ルイは、鍵のチェックをして夜ご飯を作る。テレビをつければ、特番の紅白歌合戦が流れる。
「ご馳走さまでした。」
ルイは、ため息を吐き出してから片付ける。そしてから、自室に戻り鍵をするとログインする。
さすがに、お店はお休みです。まだ、キリアさん達は起きているようですね。ルイスは、年越し蕎麦の準備をしながら思う。すると、階段を降りてくる音がして微笑む。キリアさんは、驚いて僕を見る。
「ルイス様、どうしたんですか?」
「一緒に、年越しをしようと思って。駄目?」
すると、嬉しそうに笑うキリアと後ろから来たバロン。カリオストロは、少しだけ驚いている。
「ですが、プレイヤーの皆さんはリアルと呼ばれる場所で家族や友人と年越しをするのでは?」
「……そうとは限らないよ。現に、僕は一人だし。それに、ちらほらプレイヤーの姿があるでしょ?」
ルイスは、少しだけ寂しそうに言えばキリアさん達は驚き無言になる。ルイスは、すぐに明るく笑う。
「さて、お蕎麦が茹で上がりました。」
すると、ランコルさんは優しく朗らかに言う。
「では、皆で年越しをしましょうか。」
すると、ドアが開きマッキーとトキヤが現れる。
「なら、俺達も入れてくれ。」
「えっ?二人とも、ログインしていたんですか?」
ルイスは、キョトンとしている。
「俺達は、社会人だぞ?独身だし、年越しは互いに1人なんだよ。だから、こっちで会う約束をしてたんだけど。にしても、何でルイスが居るんだ?」
「僕も、1人なのでキリアさん達と年越ししようと思いまして。ゲームに、ログインしました。」
すると、2人は驚いたまま言う。
「は?親や大河は、いったい何してんだ?」
「兄さんは、仕事が忙しいらしくて居ません。父親も、転勤先で年を越すそうです。母は、友達と出掛けました。なので、年越しは1人なんですよ。寂しいから、ゲームに逃げて来ちゃいました。」
すると、心配そうな表情をするマッキーとトキヤ。
「ルイス、毎年なのか?」
その質問に、ルイスは沈黙で返す。
「そっか。さて、俺達の分の蕎麦はあるか?」
「ありますよ。待っててください、盛り付けます。キリアさん、手伝ってくれる?」
ルイスは、楽しそうに笑って言う。
「はい、分かりました。」
全員で、机に座り食べる。
「美味しいですね。」
やはり、一人より誰かと食べた方が美味しいです。来年も、またこのメンバーで年越しが出来ると良いですね。まだ、来年の年末の話は気が早いですか。
「ルイス、来年も一緒に年越ししようぜ!」
「それ、良いな!」
トキヤとマッキーは、お酒を飲みながら言う。
ちなみに、ランコルさんはお酒は飲めますが嫌いなので飲みません。キリアさんは、下戸なので飲めないらしいです。バロンさんは、飲めますがキリアさんが飲めないので飲まないらしいです。
カリオストロは、お酒を飲めます。しかし、1人酒が好きな人らしく後で飲むらしいです。
ルイスは、紅茶を飲みながら話します。
「良いですね。僕も、一緒に年越ししたいです。」
「よし、決まりだな!」
こうして、ゆっくりカウントダウンを待っていた。
花火が、空に打ち上げられ、カウントダウンが始まり全員でカウントダウンをします。
5!4!3!2!1! イェーイ!
ゴーンゴーンゴーンと、除夜の鐘が始まりの街に鳴り響く。ルイス達は、その鐘の音を聞きつつ花火を眺めるのだった……これからの事を話しながら。
さて、来年にそなえますか!
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