　目的ばかりでスケジュールがぎゅうぎゅうの旅は疲れる。明日朝早くに出発、なんて考えると眠れなくなる。

　何もなくふらふらしていれたらいいのに、と思うがそうはいかない。そんなのんきな旅はできない。

　夜ホテルからでてコンビニに向かった。夜道に座り込んだ若者たちを通りすぎる。ダラダラしている。

　自分にもそういう時代があった。時間は無限にあるような気がして、夜はそう簡単に明けてくれない気がした頃。大切な時間だと思う。

　酔っ払って道端で寝るとか、そんな失態すら、せつない思い出になる。

「ああ、なんかつまんない」

　と若者の声が聞こえた。

✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

「今日はなにー？」

「今日は世界観光の日〜」

あんまり海外興味ないけど、北欧には行ってみたい。

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