8月28日

 旅行ガイドに載っているおしゃれな本屋。

 そこに行くことが夢だったので、叶ったことに感無量だった。

 雰囲気のいい店内、落ち着いた店員さんたち、そしてゆっくりと本を選ぶ人々。

 そして気づいた。

 わたしはといえば、いかにも雑な旅行者、Tシャツに短パン、アウトドアリュック姿である。この場所に、まったくそぐわない!

 ああ、せっかくきたのに、この場に溶け込むようなかっこうをすればよかった。まったくそこまで頭が回らなかった。

 こういう本屋が近所にあったらいいな、と思いながら、気を取り直して本を選んだ。一冊買って、ブックカバーをつけてもらった。店を出て、ああいう雰囲気を身に纏って暮らせたらいいな、と思った。

 でも忘れちゃうんだろうなあ。忘れたなら、またいこう、と決めた。


✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

「今日はなにー?」

「今日はバイオリンの日〜」


ピアノ教室に通っている人を「すげ〜」と子供心に思っていましたが、バイオリンとかもう未知のゾーンすぎて。育ちがいいんだろうなあって。

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