4月14日

 むせかえるくらいに花の匂いに包まれていて、香水でも振り撒いているのか? と思った。

 人にはそれぞれオリジナルの匂いがある。そしてそれはいい悪いでない。

 自分にあうかあわないか、だった。

 わたしの鼻とあたまは少々おかしいのだろうか。人のことを匂いで判別しているふしがある。

 犬みたいだね、と言われたりもする。

 その人としばらく話しているあいだ、その香りにぼうっとしてしまった。悪酔いしたみたいな気持ちだった。

 別れてから、あれはいったいなんだったんだろう、と街に溢れ、けっして混ざり合うことのない匂いをかき分けながら思った。

 ああ、なるほどなあ、とわたしは思い立ち、自分がどれだけぼんくらなのかと苦笑せざるえなかった。

 でも、言葉にするとちゃちなので、しばらく放っておこうと決めた。

 まだ鼻の奥でかすかに香りは残っている。


✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

「今日はなにー?」

「今日はタイタニック号の日〜」


たまに船の先であのポーズして記念撮影してる人、いまだにみかけます。

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