1月28日
ライブが感染症拡大のために中止になってしまった。配信はあるらしいけど、なんだか納得いかない。
「あーあ、最悪なんですけど」
「まあこういうこともあるわなあ」
先輩はわからないのだ。わたしがこのライブをどれだけ楽しみにしていたかって。
「すぐにまた行けるよ」
一応慰めてくれるけど、わたしは顔を歪めたままでいた。
この感染症が始まってからこんなことばっか。ろくなことがない。マスクをせず、好きなだけカラオケで歌ったりみんなでご飯を食べたり、好きなアーティストのライブに行くとかできないなんて! 人生の意味って何?
先輩と別れてわたしは一人帰路についた。
スマホをいじっていたら、歩きスマホを見知らぬ人に注意された。ないもかもが最悪である。
部屋に引きこもってベッドの上でぐだぐだしていたら、先輩から電話がかかってきた。
「今大丈夫?」
「はい」
「なんかいま辛いだろうなって思って。お話しよ」
その優しさに少し涙ぐみそうになりながら、はい、とわたしは答えた。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
「今日はなにー?」
「今日はコピーライターの日〜」
そういう才能あったらいいよな〜一位。気の利いたこと言いたいよね。
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