奴隷屋の日常

作者 正親町 祀

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★★★ Excellent!!!

彼は滅びた国から逃れて物語の地へやってきました。

彼には家族がいました。血が繋がらずとも深い絆で結ばれた家族でした。失った今もその愛が途切れる事が無いほどに。

彼には信頼出来る部下がいます。自分を心から尊敬し、そしてどれだけ己の立場が苦境に立たされようとも守ろうと思える相棒です。

彼は奴隷屋です。彼は自分と同じように考えて話す事が出来る奴隷達に、清潔な住いを与え、新鮮な食事を与え、趣味を楽しむ余暇まで与えました。

けれど彼は【商品】に関しては冷徹でありました。

奴隷達に快適な環境を与えたのは品質を上げるためです。損失が利益を上回る要素があれば、的確に、確実に、低コストで‘ 処理’します。そこに店の損得以上の感情はありません。

彼にとって奴隷は何処までも商品でしかありませんでした。

和やかなストーリーの中で、突如現れる残酷さ、悲惨さに心が地に落とされる。

そんな感情の急高低を味わってみたい方は是非読んでみてください。

★★★ Excellent!!!

この作品にはいくつもの魅力が散りばめられ、潜んでいます。キャラクターや世界観、そして一話ごとに色の違うエピソード。そのどれか一つでも引っかかれば、ずぶずぶとハマり込んでしまう。

奴隷屋の店主シリウスと、その相棒ライファット。彼らを取り巻く様々なキャラクターたちと、独特な世界観から目が離せない作品です!

★★★ Excellent!!!

奴隷屋というなかなか見ない職業の主人公。

奴隷と言えばボロっちい服を着せられて、食事もろくに与えられない連中だと思うでしょう。主人公もそんな乱暴な扱いをしているのだとも思うでしょう。
違うんです、主人公はきちんと奴隷たちに食事を与え、風呂に入れ、身なりを整えさせているのです。量より質を重視しています。

世界観も独特であり、だからこそ最後までこの物語に魅了される。
これからこの物語に巡り会う読者も、きっとそうでしょう。

★★★ Excellent!!!

静かに残酷に紡がれる世界観に魅了されました。
ゆっくりと読み進めていきたいのでまだ途中ですが、これからの展開が楽しみです。先が予想できないストーリーに脱帽です。
珈琲を片手にほろ苦い味を楽しみながら、静かな時の中で読みたい…そんな作品に私には見えます。
「寄り道」読みました。ネタバレになるので書けませんが、胸が締め付けられました…。

★★★ Excellent!!!

奴隷は商品。では、商品の価値を高めるには?
確かに、パサパサで色も悪くて所々傷んでる果実なんて、誰も欲しがらない。
奴隷屋と言えど、まるでこれまでの概念を覆す、主人公シリウスの「奴隷」への扱い。
予想の斜め上からの切り口に、目が離せません。

最初の「商品」売買の様子は、とても冷や冷やします。
奴隷という名目上、どんな状況であれ暗い未来を想像してしまう。
けれど、穏やかに、優しく流れる時間のようにも思える、とても不思議な感覚が味わえます。

そして、シリウスの従者であり、相棒ライファット。
彼との出会いもまた、穏やかな時の中でも滲み出ている闇がもたらすもの。
付きまとう暗い概念は切り離せぬままに、それでもこれからの未来を思えば高揚することでしょう。
少しネタバレになりますが、出会いを知ってから、現在へ切り替わった際の「(中略)食べてみたいです」の台詞にとても感動しました。
彼らの築き上げてきた信頼にも注目です。

「奴隷屋と萬屋」では新たな登場人物に加え、少しコメディ色が強くなり、戦闘シーンも主となります。
これまであまり見られなかったシリウスやライファットの一面、そして徐々に明かされる秘密や、業魔にまつわる謎……こちらも目が離せません。

地の文は多いと作者様もおっしゃられてますが、すらっと頭に入ってとても読みやすかったです。

★★★ Excellent!!!

 この話は毎回主役が変わります。兵士や市民などが平凡な毎日を過ごす中でなにがねく奴隷屋にたちより奴隷を買う物語です。奴隷屋の店主は特別優しいわけでなく担々とビジネスをしています。キャラクター達は様々な人生を過ごしておりそれが奴隷屋を通して浮き上がる斬新な小説です。皆様も読んではいかがでしょうか?
指摘としては専門用語を何回も使いそれが微妙に長いのでテンポが悪く感じました。