第119話 中学最後の夏休みが終わりました。
「今年の夏休みも今日で終わりだねー」
「今年の夏休みは思い出深いわぁ」
夏休み最終日。 俺と鈴は塾に来て受験勉強をしていた。
室内はクーラーが効いているので涼しく、過ごしやすい。
それに、夏休みのお昼頃に塾に来る生徒なんて、受験が控えている人ぐらいしか来ないから、いつもより人が少なくて過ごしやすかった。
「夏休みの宿題はいつもより早く終わったけどさー受験勉強があるから、結局勉強しないといけないってのはめんどくさいよね」
鈴がぐで〜と頬を机にくっつけながら、体を伸ばす。
「こんなに勉強しているのは人生で初めてだよ」
「私も〜」
俺達はそんなことを話しながら、参考書を読む。
最後の大会が終わり、部活を引退してから数日しか経っていないのに、もう受験モードに入らないといけないのは、なかなかキツいものがあった。
「部活引退して数日しか経っていないのに、もう受験モードはめんどくさーい」
「確かに陸くんにとってはそうかもね」
最後の大会で1位通過した俺は、県大会へと駒を進めた。
今回うちの部活から県大会出場を決めた選手は、6人。
100メートル競走でツバサとチアキ、砲丸投げで2年の男の後輩、走り幅跳びで2年の女の後輩、5000メートル競走で俺とユウマが出場を決めた。
今回は生徒が6人いるということで、顧問の車ではなく、小型のバスを借りて会場へと向かった。
3年生は最後の大会ということで、いつも以上に気合いMAXで挑み、2年生はそんな俺達の背中を見て闘志を燃やしてくれていた。
結果は全員県大会を突破することはできず、次のスタージへと進むことはできなかった。
でも、全員更なるステップに進むことはできた。
ユウマとチアキ、後輩2人は自己新記録を出したし、ツバサは100メートル競走で準決勝まで駒を進めた。
俺も前回の19位から9位まで順位を上げることができ、自己新記録を出すことができた。
次のステージに進めるのは上位7人ぐらい。
俺は次のステージに進めることができなかったけど、あと一押しというところまできていた。
……高校で次のステージ、いや、全国も夢じゃないかもしれないな。
「あ、もうすぐお昼になるね。 今日はどこでご飯食べる?」
俺がそんなことを思っていると、鈴が顔をあげて聞いてくる。
塾にある時計を見ると、12時を過ぎていた。
「コンビニは昨日行ったし、今日はファミレスにしない?」
「んー……ちょっと待ってね。 財布の中確認するから……うん。 大丈夫大丈夫」
「じゃあ、今日はファミレス行こっか」
「うん!!」
俺達は席を立って、昼食を食べるためにファミレスへと向かう。
さて、中学生活は残り半年。 頑張って□□高校合格するぞ!!
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