第251話 敵はゾンビ?
ふむ…最も近い敵は、もうすぐそこか…敵さんからは、もうこっちは丸見えだろう。では、そろそろ着陸しますかね。
「では、みんなそろそろ着陸しますよ~、心と身体の準備は良いですか~?」
『は~い!』
うん、良い感じにリラックス出来てるね。
んじゃ、ホワイト・オルター号、着陸シーケンス開始!
減速開始…速度ゼロ確認…完了。ランディング・ギア展開…展開確認…完了。機首3度上げ…完了。下降開始…不思議エンジン(笑)出力減少…確認。
着地まで…20m…10m…3m…1m…着地!
前方にシールド展開! タラップ展開! 船体後方カーゴルーム、オープン。
ってな事を脳内でやってましたが…この飛行船、そんな事を考える必要は実は全く無いのだ!
俺が着陸地点を指定したら、あとは勝手にやってくれるのだよ! 超便利仕様!
それはさておき、軽い振動と共に着陸したホワイト・オルター号から、ぞろぞろと我が家の最強&最凶メンバーが下船していきます。
後方に回って、カーゴルームから油の樽を降ろしているのを確認した俺は、リュックサックを片手に、タラップを2段飛ばしで降りて行きます。
危険なので良い子はマネしない様にしましょう。
「みんな、降りた? 油も卸した? うん、では神具持ちは変身してください。ナディア、アーデ、アーム、アーフェン、そして妖精さん、フォローよろしく!」
俺の話が終わると同時に、各人が眩い光に包まれて、変身完了。
え、変身プロセスはどうしたって? そんなもん、こんだけ居たらいちいち解説出来るか!
かく言う俺も、もう変身完了してるよ!
え~それではサラ、上空で母さんと待機ね。
妖精さんも何人か残してるから大丈夫だとは思うけど、ちょっと離れててくれ。
『りょ!』
ホワイト・オルター号が、静かに離床してそのまま高度をぐんぐん上げて行った。
これで、あっちはまぁ大丈夫だろう。
「先に確認だけしてくる。ちょっとだけ全員待機してて」
そう言い残すと、俺は全力で地を蹴った。
うん、やっぱこの変身セット馴染んでるよなあ…性能はユズ&ユズのに劣るけどさ…いいんだい! 悔しくなんてないんだもん!
光の速さで明日へダッシュしてやるんだい! 元は仮面○イダーがベースだけど…細かい事は気にし無~い!
さて、(仮称)ミニ恐怖の大王なんだが…いるな、犬っぽい奴が。
近づいてみると… Oh! ゾンビ? リビングデッド?
どう見ても、ありゃ死んでるな。息してねーよ! 生きてねーだけに(上手い!)
ん~でも変だな? 頭に白くて太いアホ毛が1本ぴょこぴょこ…なんだありゃ?
お、近づいたら、こっちに向かってきたけど、動きがめっちゃトロい!
取りあえず…トールちゃんクラッシュ!
襲い掛かって来た犬っぽいゾンビの突進を避けて、上半身と下半身(っていうのかな?)綺麗さっぱり、ぶった切り。
うっわ~腐ってデロデロの内臓が…グロすぎ。
何で乾燥地帯なのにミイラ化せずに腐乱してんだよ!
そうそう、気になったあのアホ毛はっと…慎重に引っ張ってみると、頭からずぼっと抜けた。
やっぱこれって虫草菌の一種だ。馴染みの名前では、冬虫夏草だな。
こいつが死体に寄生して、恐怖の大王の本体から指令を受けて動いているか、周辺のエネルギーを集めてるかしてるんだな。
つまりは、アンテナみたいな感じって事か。
て事は、この周辺には恐怖の大王の胞子がたんまり漂ってると…これがこの周辺を汚染している元だな。
瘴気じゃなく、胞子ってのが嫌な所だな。
元の虫草菌と性質が一緒なら、胞子を吸い込むのは良ろしく無いって事か。
ふむ、妖精さんと精霊さんのスケッチで分かってはいたが…恐怖の大王の奴、菌糸類に転生しやがった様だな。
遥か遠く正面に見えるのが、その恐怖の大王、いやキノコに転生したカズムその本体だな?
よ~しよ~し、ようやく出会えたな、キノコ君!
ユズカが以前に口走ったキノ○ルゲというよりも、仮面ラ〇ダー・カード No.21の死霊キ〇コモルグっぽいな。あれ、猛毒怪人だったっけ? どっちが正解か忘れちったよ。ま、恐怖の大王は大地に菌糸伸ばしてて動かないけど。
んじゃ敵の正体も分かった事だし、本格的に動きますかね。
っと、その前に、皆の所に戻らなきゃ。
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