第143話  転移者の装備?

 ホワイト・オルター号の試乗の前に、ちょっとジト目の2人とお話ししとこう。


 実は、転移者の2人にも、ガチャ玉に関しては何も言ってない。

 言った所で、俺以外には見る事も触る事も出来ないんだし。

 なので、俺が色々と創ってることは内緒。

 ネス様に俺がイメージを伝えて、創ってもらってるって事にしといた。

 これが一番無難でしょ?


「って訳で、ネス様にクイーン・エメラ〇ダスのイメージは伝えたんだよ。ネス様がそれを元に創り出したのが、ホワイト・オルター号って事なんだ」

 ユズカとユズキのあまりのジト目に耐えかねて、真実は隠しつつ裏の設定を作って説明しといた。

「「なるほど!」」

 うん、簡単に信じてくれて、ありがとう。

 こういうとこだけは、ピュアなんだね…君達。


「近いうちに、2人の装備も頼んでおくよ。チートな魔法が使えたり、戦える様な装備をね」

 そう言った瞬間、ユズカの目が爛々と輝き始めた。

「あ! 私は魔法少女ってキャラじゃないんで、黄〇聖衣が良いです!」

 マジか! 即断即決とは。

「それも出来れば、常時、神聖〇で!」

 無茶な注文つけるなぁ…ってか、マニアックだ…

「ア〇ナが最高!」

「ごめん、それは売り切れ」

 コルネちゃん専用で作ったし、裏設定で…実は神〇衣化も出来るんだよね…

「えーーーーーー! それじゃ、乙女座のシ〇カ様で!」

 まあ、それなら出来るかも…

「金ピカじゃ無くても良いなら、まあ出来なくはないかな…一応、ネス様に頼んでみるよ」

「やったー!」

 この少女は、魔法よりも肉弾戦をしたいのか? 似合ってる気がしないでもないが…

「それで、ユズキは希望ある?」

 どっちかというと、ユズキは頭脳派っぽいから、無茶な事は言わないだろう。

「あの…出来ればでいいんですけど…伝説の巨神イ〇「「却下だ(よ)!」」オン…ダメなんですか!?」

 ユズカとハモっちゃったよ。

「あんた、バカ~? ロマンもへったくれも無くなるじゃない!」

「そうだぞ~、ユズキ。〇デが発動すると、この星が滅亡する!」

 あんな、全てを超越した兵器作ったら、確実に俺が恐怖の大王になるわ!

「天〇突破「「却下だ(よ)!」」グレ〇ラガン…」

 こいつ、アホか! え~って顔すんな!

「宇宙よりでっかいって、駄目に決まってるでしょう!」

「うん…ユズキと意見が合うのはしゃくだが、52億光年以上って、何と戦う気なんだって感じだな」

 ってか、アニメ界でも賛否両論のあのウルトラ超巨大ロボを欲しがるとは思わなかった…

「そうなると、ガン〇スターも駄目だろうし…あ! 強殖〇甲ガ〇バーとかは?」

 意外とユズキも知ってるなあ…でも、それでいいのか?

「性能はいいが、見た目は完全に敵役か人型の魔物だけど、良いのか?」

 あ、今気が付いたって顔してる。見てみろ、ユズカが馬鹿にした目で見てるぞ?

「まあ、ゆっくり考えたらいいよ。装備が出来たって、基礎体力が無ければ使いこなせないから、修業しながらでも考えときな」

 ありゃ? ユズキが落ち込んでる…もちろん、修業は続くよ? 

「修行…修行…子爵様! 破〇拳ポリマーみたいなのがいいです!」

 おお! それは名案!  だが、全身タイツだぞ? いや、あえてここは言わずに、後々の楽しみに取っておくのも良いかも。 

「柚希、目の付け所がいいじゃない!」「うむ…ユズキは良い選択をした!」

 何だろう…ユズカと意見が合うのは、ちょっと悔しい。

「でもヘルメットを持ち歩くのは、ちょっと…」

 そりゃそうだな。

「その辺は、考慮しよう。それを言ったら、ユズカだってク〇スを持ち歩く事になるんだからな」

 あ、ユズカも今頃気付いてやがる。

「2人の希望は、把握した。あとは上手くイメージして、ネス様に伝えるよ」

「「よろしくお願いします!」」


 思ったよりも、2人共マニアックだったな…俺も人の事は言えないけど。

 

 さあ、それよりも今日はホワイト・オルター号の試乗だ!

 皆が待ってるから、行こう!

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