第51話 新人精霊さんもお仕事開始
ぐっすり寝た! 何やら夜中にサラが騒いでいたが、すっぱり無視して寝た!
今日も良い作業日和だな~朝日が眩しいぜ!
「容赦なさすぎです!青狼と女王蜂には断固抗議します!」
夜中だけじゃなく朝からうるさかった。
「結界を張ろうにもあいつら絶対に結界の範囲内に入って攻撃してくるんです! おかしいです! 私が二匹の防衛網を突破出来ないなんてどんなチートですか! しかも女王蜂の変幻自在の針攻撃! 悪魔の様です! ザビ〇ンですか!」
それは悪魔族を裏切ったヒーローだろうが! お前も悪魔って事になるぞ……。
ちゅうーか、結界まで使おうとしてたんかい!
そんな結界なんて能力持ちのお前も間違いなくチートだよな。
「俺は夜はしっかり10時間は寝るんだよ! その間に起きたらエネルギー回復しないんだよ! 睡眠の邪魔すんな!」
「嘘つかないでください! いくら使ってもだいたい5時間も寝たら回復するはずです! ヨガの眠りです!」
「それじゃインドの山奥で修業した虹色の愛の戦士じゃねーか!」
「そうです! 愛の戦士なんですから、私にも愛を分けてください!」
どんな理屈だよ……。
「絶対にヤダ!」
「がーーーーーーーーん!」
サラの口が ◇ になった……それは玉ねぎ頭の人だな?
「ごらん緑の地〇線……悲し〇時には空〇見る……遥か無限〇新世界……」
「そんな超マイナーな歌、今時の読者は誰も知りませんよ!」
「うるせー! 読者って何だよ! ミルシェちゃんが怒ると、めっちゃ怖いんだよ!」
マジであのジト目は怖いんだ……思い出すだけで震えがくるよ。
「いつまでもドリルみたいな皮被ってないで、いいかげん脱皮の時でしょう! サナギ〇ンからイナズマ〇の様に、ばーーーんと弾けましょう!」
「どーせ皮被ってるよ! ほっとけ! 泣くぞ!」
まだ10歳なんだから仕方なかろうが! 仕方ないよね?
「私の胸の中で泣けばいいです! さあどうぞ!」
「無ね……な。草生える!」
「きーーーーーーーーーーーーーーー!!」
朝からギャーギャー騒いでたら、精霊さん&ニューフェイスの精霊さんが集まって来た。
「さあみなさん、昨日の続きをお願いします。新人さんは別に作業を指示しますね」
みんな並んでこくこく頷いている……と思う。
「さあ、では作業開始です!」
黄・青・赤・緑の4色の精霊さんは、わ~っと飛んで行った。
残った新人さんには、鉱脈の場所を教えてもらいましょうかね。
んで、どこら辺にあるの? ふむふむ……この地図で言うと?
ほっほ~他はないの? この地図上にはないと……で、深さはどれぐらい?
なるほど……土の精霊さん、そこまで掘れる? 出来るのね。
んで埋蔵量は……ほう、結構ありますな。
新人鉱石の精霊さんによると、地図で言えばちょうど出島を造ろうかと思っていた場所付近だった。
都合がいいので設計変更して、出島をそこまで大きくしてしまおう。
鉱床は湖の下になるから、俺以外は掘りだせなくなる。
そして領主邸から地下に坑道を造れば、こっそり掘りだせる!
もちろん精霊さんパワーで掘り出してもらうから、人件費は不要!
無料! ただ! ん~良い響きだ!
さあそしてお待ちかねの鉱石は、金と銀と銅!
新人精霊さんの説明によると、金と銅の含有率は低いようだが銀がそこそこありそうだな。
所詮は鉱石だから、製錬と精錬したら……まあ大した量ではないか。
鉱石からだと金は1トンあたり5~10グラム取れたらいいとこだから、銀と銅に期待しようかな。
まあ試掘してみなきゃわかんないけどね。
金だ金だとはしゃいでるボケサラ! 製錬と精錬の違いを覚えておくように!
「どう違うんですか?」
「教えてやらん。ググれ!」
そもそも金だけの鉱石なんぞ無いんだぞ?
数種類の鉱物が混じってるんだから、何百トンあっても微々たるものだぞ。
「え~ゴールドラッシュは~?」
「んなもんあるか! 領地開発資金の足しになったら嬉しい程度だ!」
「じゃ~領主邸に金のシャチホコ付けましょう!」
「そんな成金趣味いやだよ!アホ!」
名古屋の皆さま、ごめんなさい。
まあ製錬の手間を考えると、鉱石のまま売った方が良いな。
領地開発後の精霊さんのお仕事として、ぼちぼち掘ればいいか。
採掘も領主邸を建てててからにしようっと。
そうだ、新人精霊さん! 保護区を含めた俺の領地と父さんの領地に鉱脈がないか探せない?
いける? んじゃ急がないから、俺と父さんの領地を隈なく探してください。
ええ、おやつは今でもオッケーですから。
それで地図に落とし込んでくれれば……お、やる気ですね!
では、新人さんオネシャス!
ふよふよと飛んで行ったけど、あれじゃ調査は当分終わんないだろうな。
そうかあ~あれは金銀銅とその他諸々の鉱物の精霊だったのかあ。
まてよ?最初は魔素みたいだったが、もしかして各元素に魔素っていうか精霊さんいるのか?
いや、でも火や風は現象だから元素じゃない。
う~む、謎な存在だ……魔素と精霊……。
ありゃ? 遊んでたら、人造湖予定地の森が無くなってた。
え! もう伐採おわっちゃったの!?
精霊さん、ほったらかしにしてごめんちゃい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます