第160話
「青龍を眠らせる?」
伊織は屋敷の寝殿で、用意された
そんな物凄く心許ない存在の陰陽助が、あの恐ろ過ぎる青龍を眠らせる?
伊織に言わせれば……寝言は寝てから言え……的に思っても仕方ない、そんな陰陽助の朱明が真剣に言うから、当然のように眉間に皺が寄るのは仕方のない事だ。
「かつてまだ、胎児であらせられました主上様の青龍を、我が父が眠らせるを果たして身罷りました」
「なに?そなたの父は我が身に自身の呪を当て、法皇様を諭して身罷ったのではないのか?」
伊織は再び荒唐無稽な話しに、疑心を抱いて聞いた。
伊織の様に、不思議な力に対して信憑性を持てぬ者は、どうしてもその話しを、誇張して語られる様にしか思えない。
朱明の父のかつての
とにかく大青龍の驚異を感じ、瑞獣鸞の皇后が生還する事を、疑わずに思っているにも関わらず、それでも伊織は不思議の世界の事を、認めようとは思えないのだ。
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