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「そんなこと言ってる間についたよ」
俺達2人が話に夢中になっているときんにそう言われた。俺はそこで改めて悪いことしたなと思った。後で誤っておこう。
俺達3人は映画館に向かう。
「座席どうする?」
「普通に3人横並びでいいんじゃないか?」
「・・・でも、それだと2人が映画観てる間ずっとイチャイチャして隣にいる俺が集中して見れないんだけど」
「うっ...」
「俺が2人の真ん中に入れば問題ないのか」
「あっ、それいいね」
「何言ってるの!私のことなんてどうでもいいんだぁ〜ぷぅ〜」
彼女は俺達2人の会話を聞いて頬を膨らませて反抗する。というより俺がさっきの意見に賛同したことに対して反抗しているという方が正しいだろう。こういう反応を現実で見せる奴がいるとは、中々可愛いな。俺がそんなことを思っているときんに腕を掴まれる。
「あれ、大丈夫なの?めちゃくちゃぶりっ子タイプだけど?結婚する予定なんでしょ?ほんとにこの子で大丈夫?確かに顔はいいかもしれないけどさっきから中がやばいだろ」
きんは小さい声で俺に耳打ちでそう言ってきた。
「答えは変わらない。俺は彼女と将来を共にするつもりだから」
「...頑張れよ。あの嫁さんは苦労する気がする」
「...頑張ります」
「子作り気を付けろよ」
「それはもう手遅れだから。多分、もういるから」
俺達2人がコソコソとやりとりしていると彼女が不振そうにジーと見つめてくる。
「ほら早く映画観に行こう。その前に飲み物とかポップコーンとか買う?」
俺は誤魔化してその場を後にする。俺から彼女の手を取りに行ったら彼女の機嫌は直った。
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