第4話 借金王と借金取り

ガチャン

ガチャン

ガチャン


や助は 猫の足取りを求めて ガタッツに戻っていた 自室に戻り チラシをくまなく調べた 電話もかけたが もう既に 使われて居なかった 手早い撤退である

や助は 手がかりを無くしてしまった

町で聞き込みをしようにも 鋼の身体は不便であった そもそも会話になるのかもが 不安だ

仕方ないが 繁華街の方に足を伸ばした


その繁華街の入り口で 呼び子をしている シンゴに出会った

ふつふつとした怒りが や助に沸き起こる


自身のガトリングキャノンを乱射 ホバー機能で シンゴに向かい ものすごいスピードで突進してきた


ダダダダダッ

ダダダダダッ

ダダダダダッ


シンゴ 「何だ?カチコミか? てめえ何処の組のもんだ!!」

シンゴは 内側のポケットから 黒く鈍く光る 鉄の塊を サイコピエロに向け 撃鉄を引いた!!

カチャン!!

「うらぁーやれるもんならやってみろ クソピエロがー!!」

バシュ バシュ バシュ

流石はプロ ハンドガンには サイレンサーが付いていた

乾いた音が や助に向かい 鋼に当たる びくともしなかった

キンッ カキンッ

一方 や助は慣れない武器に 慣れない身体で 全く命中しなかった


間合いを詰めるや助

ハンドガンを突きつけ 凄味を見せるシンゴ

両者1歩も引かなかった

緊張感が二人の間に 漂う…

物言わぬ鋼の襲来者と

睨みを利かせた プロの殺し屋

シンゴは 気が付いた 「もしかしたら お前や助か?」

「がぁービビビー」

ゆっくりと 首を縦に振る 鋼のロボット

「どうなっちまったんだよ アルチューピエロがよー」 うわずった表情を浮かべる シンゴ

「人間辞めちまったのか?」

「ピピッガガガ!!」

や助は 自分の指で 地面に文字を書き込み 今までの事を説明

そして 金持ちにはなったが 最強の鋼の身体も手に入れたので

あんたが居なければ 俺は幸せにガンプラ作ってたんだ

ガトリングキャノンの シリンダーが カラカラと回り始める…


シンゴ「まあ待ちなよ や助 猫を探すのだって お前言葉も喋れないなら やりよーがないだろ 俺が手伝ってやるよ 交渉とか聞き込みは 俺に任せろ!! 悪いようにはしないから」

や助は 戸惑いながらも 選択肢がないことに気が付いた


や助文字「おかしな所があれば 蜂の巣だ!!」

シンゴ「わかってる この辺一帯の 悪の組織で俺を知らない奴は居ない 信じろよ」

ここに ガンプラ借金王と 借金取りのスーパータッグが 結成された!!

や助は 自分の身体を取り戻すため

シンゴは 金の臭いがした 猫の研究所から 金をふんだくる為に 利害は一致した


シンゴ「さて とりあえず 聞き込みからだな ちょっと肩に乗せてくれよ」


二人は ガタッツの繁華街に向かった

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