第208話 いざ、テツさんのご実家へ

 午前8時半。朝食を済ませた私たちは旅館の前に集まっていました。それはもちろん、テツさんのご実家に行くためです!


 ルビアちゃんにそのことを話した後、7時半ごろにはワカナちゃんとカズさん、マサミさんとマサルさんがそれぞれ起床なされたので、テツさんの実家に行くことをお話ししました。


 すると、4人とも『行きたい!』とおっしゃったので、結局6人全員で行くことに決定したのです。そして、それが今に至るわけなのですよ。


 ともあれ、テツさんの言っていた通りに車は8時半ジャストに到着。なんと、車を運転していたのはテツさんご本人なのでした……!


 さらに言えば助手席に座っていたのはユーカさんなのです!そんなユーカさんに促され、車へと乗り込み、発進。


 車に揺られて移動すること数分。数分と言っても、5分も経っておらず、ほんの2,3分ほど。


 到着したのは洋風の豪邸で、入口にある鉄柵がテツさんの車だと認識すると、自動的に開いたのです!これには驚かずにいられません!


 ユーカさんのお話ですと、テツさんのご実家はこのような家の防犯システムを開発する会社なのだとか。しかも、テツさんは跡取りとして周囲から見られているのだとも言っておられました。


 ともあれ、そんなテツさんの会社のことなどの話を聞いたりしているうちに、テツさんのご実家の入口へと到着したのでした。


「それじゃあ、ユーカ。みんなをオレの部屋に案内しておいてくれ」


「ああ、分かった。任せておけ」


 テツさんはユーカさんに後のことを頼み、車を運転してその場を去ってしまわれました。おそらく、車を停めに行ったといったところでしょうか?


「それじゃあ、みんな私の後についてきてくれ」


 私たちはユーカさんの後に続いて、お屋敷の中へ。入口にはメイドさんが並んでおり、この世に本当にメイドさんがいるのだということにビックリしてしまったのです!


 そうして、玄関正面の階段を上がった2階の右端にテツさんのお部屋がありました。中へ入りますと、そこにはいかにも高級そうな調度品で彩られた空間が広がっていました。


「わぁ……!豪華なお部屋……!」


 ルビアちゃんは部屋を見るなり、感嘆の声をもらしておられましたが、私も心の中ではそうなのですよ……!こんなドラマやアニメの中に登場しそうな部屋が実在するなど、これが本当に現実のことか、疑ってしまうほどなのです。


 ……まぁ、私を含めて6人全員がお部屋に驚いていたので、ユーカさんにクスッと笑われてしまったのですが。そうしている間にテツさんも戻って来られ、改めて8人で話をすることになったのでした。

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