第200話 飛竜の咆哮
飛竜さんの咆哮。その効果は絶大で、全員にダメージを与えただけに留まらず、近くにいたホーリーホックさんとマサミさん、ユーカさんを行動不能にしてしまったのです!
そこから続けざまに爪を振り下ろす攻撃がホーリーホックさんへ。ですが、ホーリーホックさんと飛竜さんの爪の間に銀の大剣が割って入ったのです……!
「このッ……!」
飛竜さんの重量の乗った爪での一撃。それを受け止めるなど、カズさんも無茶しすぎです!ですが、おかげでホーリーホックさんは無傷で済みました!
とはいえ、このままではカズさんが押しつぶされてしまいます!
そんな時、飛竜さんの真上から雷の鉄鎚が下されたのです!それはもちろん、ワカナちゃんが放った魔法。そして、ルビアちゃんが全体回復を行ない、お父さんもこの状況を見かねて前へ出ようとなされていました。
私はお父さんに動かないでほしいことを伝え、テツさんとケースケさんには引き続きサポートをお願いしました。だって、お父さんが動けば、テツさんが戦いが終わるまで生き残れる可能性が低くなってしまうのですから……!ともあれ、後は動ける前衛組で何とかするだけです!
私がどうするか考えていますと、飛竜さんがドスン!と大きな音を立てて倒れたのです!それと同時に襲ってきた地響きにはビックリしましたが、どうやらテツさんの眠り粉がようやく効果を発揮したようでした!
しかも、ケースケさんの耐久低下魔法の方も効果が表れ、耐久が低下しているアイコンが飛竜さんの名前の横に表示されたのです!そのおかげで、飛竜さんの耐久は半分ほどとなり、一気に畳みかけるチャンスが到来しました!
私はこうなった以上、魔法ではなく、剣で斬りつける方がダメージが大きいと判断し、すかさず剣で飛竜さんの首筋を斬りつけ、ワカナちゃんも雷魔法ではなく、弓での物理攻撃へと攻撃手段を変えられていました。
そんな私とワカナちゃんの攻撃だけで16%もの体力を削ることができたのでした……!
そして何より恐ろしいダメージを叩きだしたのはカズさん。大剣での一撃を頭頂部に叩き込まれたのですが、その一撃だけで体力ゲージを4分の1も減らしてしまったのです!
これにより飛竜さんの体力は残り2割強。ですが、ここで睡眠の効果も切れてしまい、飛竜さんの頭頂部を叩くことは難しくなってしまったのですよ……!
ですが、ルビアちゃんがかかさず私たちの体力を回復させたり、テツさんがもう一度眠らせようとしてくださっていたり、ケースケさんも耐久低下の効果が切れないよう、耐久低下の魔法をかけ続けてくださっていました。
皆さんがやれることをして、勝利しようとしておられる姿を見て、私もまだまだ頑張らなければと身が引き締まる思いでいっぱいになったのでした!
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