第153話 付与魔術士の力
「テツ、力上昇魔法というのは一体……?」
「ああ、
ユーカさんからの質問にサラッと答えるテツさん。ですが、私たちには何のことやらサッパリといった具合です。
「前にアヤのクランと戦った時、オレたちと戦った後にアヤたちが使っていた魔法の事だ。ああやってパーティ全体のステータスを底上げする効果があるんだよ」
「でしたら、力上昇魔法というのは……」
「そのまま意味で、力のステータスを底上げする魔法だ。
ここまでの説明を聞くと、色々と納得のいくところではありました。そして、カズさんたちの身体強化の職業補正はオーラも何もでないので、分からないのですが、魔法だと視認できるからそこが違うのだとテツさんに教えていただきました。他にも、強化の倍率も
「付与魔術士で覚えられる強化魔法は3つだ。力上昇魔法と敏捷上昇魔法、耐久上昇魔法で、オーラの色はそれぞれ赤、緑、青という具合になっているんだ」
でしたら、私を攻撃をする時のオーラは確かに赤でした。ですから、力上昇魔法で、ユーカさんたちからの攻撃を受けて逃げる際には、そのオーラは緑に変化していました。
つまり……
「ヤツは途中で力上昇魔法から敏捷上昇魔法へと切り替えたということになる」
「ということは、ユーカさんたちには敵わないとみて、逃げ出そうとしたということですよね?」
「たぶんそうだろう。実際、あれだけの攻撃をかいくぐって攻撃するのは難しいだろうからな」
ずっと静かにしていたマサルさんが私に代わって聞きたかったことを質問してくださいました。そんなマサルさんとのやり取りを聞いていて、襲撃者の方が
「さて、襲撃者の話はここまでにしておいて、イベントの残り時間30分。どう動くかについて話をしよう」
「……テツの言う通り、大事なのは今後のこと」
テツさんもワカナちゃんもイベントの方へと話を戻されたので、そこからは皆さんと一緒にどう動くかを考えました。
ですが、とりあえず動いた方が早いということになり、洞窟近辺を歩き回っているうちにイベントは終了の時刻となってしまったのでした。
結局、集まったオーブは4つ。本音としては10個とかを集めてしまいたかったのですが、そう上手くはいかないのが現実というものです。
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