第130話 競争です!

「みなさん、作戦の方はいかがいたしましょう?」


「今回はフィールド内のモンスターを倒すだけだ。となれば、いかに効率的にモンスターを倒せるかにかかっている」


 カズさんのおっしゃる通りです。今回のイベントでは効率が求められています。そうなると、どのような作戦を取れば……


「……確か、小型のモンスターは10ポイント、中型のモンスターが50ポイント、大型のモンスターが100ポイント、フィールドのどこかにいるボスモンスターを倒すと10000ポイントだったはず。なら、敏捷の高いメンバーは小型と中型を素早く仕留めていく。力とか耐久が高いメンバーは大型を狙っていく方が良さそう」


 さすがはワカナちゃんです!私的にはこの案が良いような気がするのです!


「……ハルお姉ちゃんはどう思う?」


「私はワカナちゃんの案が効率よく進められるような気がします」


「俺もワカナの案に賛成だ。他に案があるなら、遠慮なく言ってみてくれ」


 私もみなさんの顔を流し見ますが、他に案はないようです。それに、全員ワカナちゃんの案に賛成のようでした。


「となると、次はメンバーの振り分けでしょうか?」


「まずは、敏捷の高いメンバーだな。それなら、ハルとワカナは確定だ」


 どうやら、機動力重視の班のメンバーは私とワカナちゃんは決まりのようです。残る5人は大型を仕留めて回る感じになるのでしょうか……?


「オレもハルとワカナの方に加わるよ。これじゃあ、2人の方には回復とかサポートできるメンバーがいないじゃないか」


 確かに、魔力や体力の回復アイテムを始めとしたアイテムを持っておられるテツさんがいれば心強いですが……


「……でも、テツだと私とハルお姉ちゃんの速度に付いて来れない」


「私なら付いていけると思います」


 そう言って挙手したのはルビアちゃんでした。


「いいや、ルビアが抜けたらボス戦で全体回復できるメンバーがいなくなる。テツだと回復が追いつかない」


「そこを突かれると痛いけど、事実だからね……」


 テツさんとルビアちゃんをどちらの班に入れるかで悩みましたが、結局私とワカナちゃんの方にはテツさん、カズさんとユーカさん、お父さんの班にルビアちゃんが加わることに。


「よし、ハル。この際だ、どっちが多くポイントを稼げるか勝負しないか?」


「えっと……分かりました。でしたら、負けた側が勝った側の購入した装備の代金を払う……ということはいかがでしょうか!」


「お、おお!分かった!受けて立つぞ!」


 ワカナちゃんから「受けて!」とジェスチャーで言われたので、引き受けましたが、負けたら私とワカナちゃん、テツさんの3人で4人分の装備の代金を払うことに……


 こ、これは勝つしかありません!頑張りますよ!

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