第72話 老魔道士との戦い
ここは祠の奥。私たちはそこで魔賢者ソーマシルとの戦いに突入していました!
しかも、戦闘が始まるなり敵さんから撃ち込まれたのは炎魔法。まるで火炎放射のようです!
初手からこれほどまでの出力の魔法を放ってくるとなると、敵さんも本気のようなのですよ!
ですが、直線状の範囲攻撃でしたので、私たちは左右に散って回避することができました。
しかし、間髪入れずに風魔法が放たれます。これは放射状の範囲攻撃で、近寄ろうとしていた私とユーカさんは回避することができずに、壁へと叩きつけられてしまいました。
「……ッ!ハル、次が来る!」
ユーカさんは壁に叩きつけられて痛いはずですのに、すぐに起き上がって魔賢者ソーマシルの方へと駆けていかれます。
私も痛かったですが、ずっと倒れているわけにもいきません!
現にワカナちゃんは雷魔法と弓で頑張って攻撃しておられますし、ルビアちゃんも治癒魔法の発動を急いで進めておられるのですから。
私は急いで体を起こして、魔賢者ソーマシルへと剣を片手に突撃します。その頃には、ユーカさんの槍が魔賢者ソーマシルへと伸びておられました。
一突き目は魔賢者ソーマシルの首筋をかすめましたが、そこまでのダメージにはなっていません。ユーカさんは第二撃を撃とうとしますが、魔賢者ソーマシルは杖を持っているのとは反対の手に魔法を練り上げていました。
「ユーカさん!魔法攻撃が来ます!」
私は声を振り絞って、ユーカさんの元へと届けます。それが聞こえたのか、ユーカさんは第二撃を中止、すぐにその場を飛び退かれました。
直後、冷気の嵐がユーカさんのおられた場所を襲い、ユーカさんのいた場所は氷漬けになっていました。
「ハル、感謝する!」
飛び退いたユーカさんからのお礼。ですが、まだ戦いは終わっていません。
私とユーカさんがもう一度突撃しようとしたタイミングで、白い光の粒子が私たちの周囲を舞います。
これは魔賢者ソーマシルからの攻撃ではなく、ルビアちゃんの範囲治癒魔法です!おかげさまで、ダメージがかなり回復しました。
そして、当の魔賢者ソーマシルはルビアちゃんが私たちを回復している間にも攻撃を仕掛けようとしておられましたが、それはワカナちゃんの雷魔法が見事に阻んでくださっていました。
「皆さん!もうひと踏ん張り、頑張りましょう!」
「もちろんだ!」
「……うん!」
「はい!」
全員で一言ずつ大きめの声を出し、気合いを充電します!そののちに、再び魔賢者ソーマシルを撃破するべく、全員での猛攻撃を開始したのでした!
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