第32話 ワカナちゃんの友達
「ワカナ、学校に来てないっていうのは……」
「……うん、引きこもりだよ」
ワカナちゃんのお友達が引きこもり……!学校でいじめられたりしたのでしょうか?
「それで、何がキッカケで引きこもるようになったんだ?」
「……さあ?私もそこまでは……」
さすがのワカナちゃんも理由までは聞かされていないらしく、現在はメールでやり取りしておられるのだそうです。
「まあ、この際引きこもりって事はどうでもいい。どうして、俺たちのパーティに入りたいって話になったんだ?」
「……えっと――」
ワカナちゃんがおっしゃられるには、一昨日の夜に突然メールが来て、SdnGの話になったそうなのです。
それで、そのお友達も最近SdnGにハマっているらしく、ワカナちゃんもやらないかと誘われたんだそう。
その時にワカナちゃんはすでにSdnGを始めていることを伝えたらしく、パーティがあるなら入れて欲しいとその方に頼まれ、それが今に至るとのことでした。
「俺としては別に構わないが……そいつは累計ステータス値どのくらいだ?」
「……昨日聞いてみたら、5000超えたってメールが来てたよ」
まさかの累計ステータス値5000越えとのことで、私もカズさんもビックリしてしまいました。
しかも、SdnGを始めたのは二週間ほど前なのだそう。SdnGを始めて4カ月以上になる私よりも累計ステータス値が高いことには、驚かない方が無理というモノです……!
「……カズ兄もハルお姉ちゃんもビックリしすぎだよ?一体、向こうが一日何時間ゲームに費やしてると思ってるの?」
ワカナちゃんの仰るように、私やカズさんみたいに一日一時間を何ヶ月も続けているのと、二週間もの間、十何時間とSdnGをプレイしているのでは、差が生まれて当然です!
とはいえ、二週間で累計ステータス値が5000を超えるなんて、正直信じられないというのが紛れもない本心だったりします。
「そうだ、その友達のSdnG内での職業や種族、使っている武器の種類とかは聞いていたりするのか?」
「……うん、聞いてるよ。職業は
籠手と言えば、短剣などよりも攻撃の射程距離が短いため、素早く相手の懐に潜り込めるプレイヤー自身の技術がないと戦うのが難しいというのは、前に聞いたことがあります。
それで戦って累計ステータス値を5000までもっていったのであれば、かなりの腕前なのではないでしょうか?
とりあえず、ワカナちゃんの言うお友達とは一度、ゲーム内で会うということで話がまとまったのでした。
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