第28話 まさかの招待

「ふぅ……」


 私は大学から帰宅し、ベッドへダイブしました。


 昨日は寝落ちしたことでレポートが完成しないまま朝を迎えた時には、どうなることかと思ったのですが。


 ですが、いわゆる締め切り前効果が働いたのか、朝食も食べずに死ぬ気で仕上げたことで、レポートは期限通りに提出することができました。


 ……と、リアルの話はここまでにしておきましょう!


 昨日に引き続き、SdnGにログインしたところ、イベントを経てのステータスが思いのほか上昇していてビックリしたのです!


 ―――――


 プレイヤー名:ハル

 累計ステータス値2176→2567

 体力 306→371

 魔力 429→494

 力  315→380

 耐久 344→409

 敏捷 472→538

 魔耐 310→375


 ―――――


 累計ステータス値がなんと、391も上昇していたのです!敏捷に至っては、ついに500を超えたのです!


 魔力に関しても、あと少しで500になりそうなので、一刻も早く超えられるよう、たくさんクエストを受けて経験を積もうと思うのですよ!


 とはいえ、氷魔法は依然としてレベル3のままなので、こちらもレベル4になることを目指して、バンバン使っていきます!


 こうして、ゲームのステータスが上がっていくのを見ると、ますますSdnGをプレイするのが楽しくなってしまうのに気づきました。


 それはともかく、あとでカズさんとワカナちゃんにもステータスがどうなったのかを聞いてみるのです……!


 そう思い、私がガッツポーズをしていると、ワカナちゃんからメッセージが届きました。


『今日は私とカズ兄は家の用事で休みます』


 ワカナちゃんはわざわざログインして、メッセージをくれたようでした。


 とはいえ、お二人が居ないのであれば、私はソロで遊ぶしかないということに……!


 はてさて、どうしたらよいのでしょう?


「……ハル?」


「あっ、ユーカさん!」


 白を基調に、赤のアクセントが入った長槍にピンクを基調としたブレストプレート。そして、黒い髪をサイドテールにしたアバター。紛れもないユーカさんでした。


「ユーカさん、今日はソロですか?」


「ああ。アヤとマサミの二人は新しいパーティーメンバーを探しに行ったよ。何でも、二十人くらい集めて、クランを結成したいんだそうだ」


「クラン……そんなものが作れるのですね……!」


「まぁな。先日のイベントで優勝したのもクランだったからな。しかも、1位から10位まですべてクランだ」


「それは凄すぎです……!やはりイベントはプレイヤーの数がカギなのでしょうか?」


 私が驚いていると、ユーカさんから一言。その言葉に私はさらなる驚きに包まれました。


「……ハルも私たちのクランに入るつもりはないか?」

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