第433話 罠の罠 (2)

スラたんは自慢のスピードを使って、全周囲を万遍まんべん無くカバーしてくれているし、ニルは相手の魔法を利用して、攻撃までしてくれている。

どういう事かと言うと…


「返しますよ!」


ゴウッ!


飛んで来た石槍を、盾に装着した魔具のシャドウテンタクルを使ってキャッチし、それを飛んで来た方向に投げ返しているのだ。

流石のニルも、投げ返した物が百発百中で敵に当たるというのは難しいらしく、五分五分程度の確率。

それでも、相手は徐々に魔法を使い辛くなっていく。


ブンッ!ボッ!


俺はと言うと、ひたすら投石。空気を押し退ける石の投球によって、確実に敵が減っている。


全員で合わせて十人程を始末したタイミングで、スラたんが叫ぶ。


「シンヤ君!あそこだよ!」


スラたんが指を向けている方向には、口元も布地で隠しているハンドらしき人影。良いタイミングで現れてくれた。敵もそこそこの数が削られて、焦っているタイミングだ。


ハンド達は後ろから現れ、同じように村を目指して走って来る。

俺達の目的は、このハンドの連中だ。奴等を集中的に狙えば、この攻防で無意味に切り札を減らす事になる。相手の隊長も、陣形についての知識が無かったとしても、それが自分達にとって良くないという事くらいは分かるはず。


「ハンドを狙う!ニル達は近付いて来るのを頼むぞ!」


「お任せ下さい!」

「任せて!」


先頭の兵士達が村の付近に近付いて来ると、降って来ていた魔法が止み、近場での戦闘へと移行する。

ニルもスラたんも、アイテムとトラップを上手く使いながら、兵士達の侵入を防ぐ為に、忙しく動き回ってくれている。

俺は、後ろに控えているハンドの連中を狙って、石を投球する。魔法では少し距離が遠過ぎる。届く魔法も有るが、ハンドの連中に当たるとは思えない。雷魔法も使えない事はないが、これだけの兵士達が居ると、金属製の鎧や武器に吸われてしまって、後ろのハンドまで届かないだろう。

俺の投擲で当たれば良いのだが…


ブンッ!ボッ!


空気を押し退けて石が飛んでいく音が耳に残る。


ゴガンッ!!

「ゴハッ!」


俺の投げた石は、ハンドに到達する前に、中間地点にいた男の鎧に当たる。

腹の辺りに当たった石は、鎧を大きく凹ませ、男は口から血を吐き出す。内蔵が破裂したようだ。

自分でやっておいてだが、石を投げただけで、これ程の被害を出せる奴はそうは居ない。投石器…いや、大砲みたいなものだ。我ながら恐ろしい肉体だ。


「ここ……だっ!」

ブンッ!ボッ!


パカンッ!


何度か投擲し、なかなか狙い通りにはいかなかったが、遂に狙いであるハンドの男を吹き飛ばすのに成功する。絶命する時の悲鳴さえ聞けず、一瞬で頭が吹き飛ぶ。


「やっとか…なかなか難しいな。」


ハンドとの距離は数十メートル。いくら投げた石が高速で飛んで行くとしても、当てるのは難しい。数打ち当たる作戦で何とか一人目。効率は頗る悪いが、こちらが取るリスクは少ないし、このまま出来る限り投石で削りたい。


「おおおぉぉぉぉ!」


とはいえ、敵も止まっているわけではなく、既に最前線の者達は石壁に張り付いている。ニルとスラたんが対処してくれてはいるが、そろそろ限界が近づいている。相手の数は三十人強。仕留められたハンドは一人。やはり予想通りにはいかないものだ。

投石している場合ではないし、俺も刀を抜く。


「もう少し耐えるぞ!」


「了解!」

「はい!」


俺も前線に参加し、近接戦闘を開始する。


トラップは上手く作動しているが、いくつか破られそうな場所もあり、この防衛陣も長くは持たないだろう。


「死ねえぇぇぇ!!」


数十人単位の大きな戦闘によって、かなりの興奮状態となっている敵兵達。血や肉が飛び散り、鼻に感じるのは鉄錆と汗の臭いだけ。全身を自分のだか他人のだか分からない血に覆われ、剣を振る。そんな状態で正常で居ろというのは無理な話だ。


ザシュッ!

「ぐあぁっ!」


アイテムも無限に有るわけではないし、インベントリを開いて取り出している暇は無い。ここで使い切ってしまわないように気を付けつつ、次々と現れる敵兵と戦う。


罠を嫌った者達は、壁を登ろうとするが、壁の上にスラたんが陣取り、登ろうとする連中をダガーで切り付けていく。

ニルは壁の内側から、毒煙瓶や閃光玉を投げたりして、相手の動きを止めてくれている。


「シンヤ君!そろそろ持たないよ!」


「ダメか。」


既に相手の敵兵は半数近くまで減り、更に何人かのハンドも斬り伏せたが、隊長もプレイヤーも未だ見えない。


「いや!待って!見付けた!」


スラたんが大声で叫ぶ。


「西側!谷の上に居る!」


スラたんの言葉を聞いて、俺は視線を西側に向ける。

ほぼ全員が村へと下りて来ている中、木々の間に何人かの人影が見える。


「よし!遂に見付けたな!」


残りの敵は約二十五人。完全に包囲されていて、ハンドの連中が更にその外側で待機している。

俺は第三段階への移行を開始する。


全ての事が上手く行ったならば、隊長やプレイヤーもまとめて攻撃出来る予定だったのだが、流石に谷の上に居る数人を攻撃するのは難しい。

しかし、姿を捉えた時点で、第三段階へと移行する事は伝えてある。


次々と襲って来る兵士達のシールドや、時折飛んで来ていた魔法を斬り落としていた事で、俺の持っている桜咲刀は、既に刀身全てが桜色へと変わっている。

全周囲を敵に囲まれており、ハンドを含めて、全ての敵が半径二十メートル以内にまで近寄って来ている。

もう少しで俺達を殺せると確信しているのだろう。プレイヤーの連中が、ここまで慎重に行動して来たのに、不用意に姿を見せたのも、終わりだと考えたからに違いない。

しかし、それこそが俺達の狙いだ。


「スラたん!ニル!」


「了解!!」

「はい!!」


俺が叫ぶと、二人は魔法陣を発動させる。


中級風魔法、ウィンドエクスプロージョン。圧縮した空気を、一方向に放出する魔法で、その発射力は、人の体を簡単に吹き飛ばす。


ゴウッ!!


スラたんとニルは、地面に向けて魔法を発動させ、プレイヤー達が居るであろう西側に向けて、自分の体を吹き飛ばす。


それを見た瞬間。


俺は桜咲刀の範囲木魔法を発動させる。


百花桜刀ひゃっかおうとう。ロックとの戦いで使った魔法だが、あの時は魔法を防ぐ為に使っただけで、本来の使い方ではない。

元々は、今のように、周囲を敵に囲まれている状況下で、最大の効力を発揮する魔法なのだ。


「二人逃がしたぞ!」


「後で追えば良い!まずはそこの男を殺せ!」


「殺れえぇ!」


バキィィン!

ゴシャッ!バキャッ!


数人が壁を越え、トラップを越えて乗り込んで来る。俺までの距離は数メートル。確実に俺を殺せると確信した表情が、俺の足元から伸びてきた鋭い先端の木の枝に貫かれる。


枝が顔に刺さると、その者の体を起点として、更にいくつかの枝が体内から突き出し、外側へと伸びる。


「何だ?!うあっ!」

バキィィン!グシャッ!ブシャッ!


鎧を着ていようが、防御魔法が付与されていようが、その全てが無意味。そもそも、この魔法は魔法破壊効果を持っているのだから、豆腐に爪楊枝つまようじを刺すようなもの。そんなに優しい絵面ではないが。

伸びた枝は簡単に敵兵の体へと突き刺さり、その体から更に枝分かれして外へ外へと伸びて行く。

その状況を見て、逃げ出そうとする者も何人か居たみたいだが、この百花桜刀、枝の展開スピードが異様に速い。二十メートルの範囲に伸び切るまで、恐らく四秒程。逃げ出そうとしたところで、伸びて来る枝から逃げる事は出来ない。

周囲を取り囲んでいた敵兵は勿論、その外側に待機していたハンドの連中まで、きっちり全員が百花桜刀の餌食となる。


俺を中心に伸びた枝は、二十五人、プラスでハンド十人程を全て突き刺し、完全に伸び切る。

人に突き刺さり、その体から無数の枝が飛び出した事で、周囲には血飛沫が飛び散り、まるで満開の大きな桜の木から、真っ赤な桜の花弁が舞い落ちていくようだ。

たった四秒で、四十人近くの者達を全滅させられる魔法など、それ程多くはない。発動条件が厳しいだけはあって、その効果は絶大だと言える。


つい四秒前までは、殺せだの死ねだのと騒がしかったはずの村が、今では静寂に包まれている。


真っ赤な花弁が全て散り終え、俺は西側に目を向ける。


タンッ!


俺は伸びた枝の一部を蹴って、西側の斜面へと飛ぶ。


恐らく、既にスラたんとニルは、西側の人影、その付近に待機しているはず。俺が到着する前に、二人が先走って手を出す事は無いはず。人影がプレイヤーではない場合は別だが、プレイヤーならば三人揃ってから確実に仕留める。


範囲攻撃によって、隊長、及びプレイヤーを殺せなかった場合、第四段階へと移行する。第四段階が何かは言うまでもないだろう。後は奴等に対処するだけだ。


西側の斜面を一気に駆け上がって行くと、スラたんとニルが見える。


俺の姿が見えると、スラたんが西側の方を指で示してくれる。その方向に居るらしい。そのまま、スラたんが四本の指を立てる。全部で四人という意味だ。

一人は部隊を指揮していた隊長役だろう。そいつもプレイヤーである可能性を考えると、最大で四人のプレイヤーを同時に相手する事になるかもしれない。


俺はそのまま二人を抜いて真っ直ぐ進む。スラたんとニルも後ろから付いて来ているが、少し距離を置いている。三人同時に登場したら、待ってましたとばかりに魔法を撃ち込まれて終わりだ。ニルとスラたんが隠れていれば、三人で行動している事は知っているだろうし、簡単に手は出して来ないはずだ。


俺達は西側の斜面を上がり切り、平坦な地形へと出る。


相手が逃げている事も考えていたのだが、四人は殆ど移動せずに、俺達の事を見ていた。


「来た来た。」


「やっぱりNPCにプレイヤーの相手は出来ないよねー。」


「だな。」


俺が到着すると、四人の内、三人が反応して喋り始める。


一人は赤髪、向かって右の髪だけが長いアシンメトリーな髪型の男。赤い瞳でツリ目。身長は百七十センチくらいだろうか。背中には、一般的にロングソードと呼ばれる類の両手剣。アーマーベア亜種か何かの、モンスター由来の軽鎧を身に付けている。軽く丈夫な素材だ。そこらの金属製鎧よりずっと良い物である。それに加えて、青色の宝石が入った指輪をしている。恐らく魔具だろう。

もう一人の男は、坊主の青髪。眠そうな目の中には茶色の瞳。身長は一番高く百八十センチは有る。盾と片手で持てる短めの槍を持っている。全身に金属製の鎧を纏っていて、その金属も間違いなく良い物だ。そして、この男も緑色の宝石が入った魔具らしき腕輪をしている。

そして、三人目は茶髪、ボブカットの女。切れ長の目に茶色の瞳。これも何かのモンスターから作られたであろう革製の胴を身に付けている。武器はスティレットと呼ばれる片手刺突武器。刃が付いていない武器で、刺突特化。その分軽く、素早い攻撃が特徴的だ。この女も魔具らしき黄緑色の宝石が入ったネックレスをしている。


もう一人その場には敵が居るのだが、どうやらプレイヤーではないらしく、先程全滅した敵兵達と同じような格好をしている。武器も質があまり良くない直剣。一応胸と手足に金属鎧と篭手、脛当てを纏っているが、この場に居る中で、明らかに一人だけ装備の質が悪い。恐らくプレイヤーではないのだろう。


プレイヤーが四人ではなく三人だった事には一安心だが、気が抜ける状態とは言えない。


それぞれ三人の武器には、女性の横顔と羽がモチーフのエンブレム。間違いなく渡人、つまりプレイヤーである。


「ってかよく見たら、あいつってソロプレイヤーのシンヤじゃないか?」


「えー?あんな顔だっけ?」


「ボッチプレイヤーで、顔なんか見た事無いから分からんな。」


「俺は一度だけ見た事が有るけど、あんな顔だったような気がするんだよな…」


「もしソロプレイヤーのシンヤなら、仕留めたら、俺達にもはくが付くって話じゃないか?」


「あっ!それ良いねー!あたし達もついにトッププレイヤーの仲間入りだね!」


戦場にはまるで似つかわしくない程の異様な明るさ。いや、騒がしいとでも言えば良いだろうか。変にテンションが高い。まるで……そう。小学生や中学生のような。


「…………………」


「何か喋ってよシンヤさーん。」


俺は黙って三人を観察していたが、無駄に絡んでくる。


「中身は小学生か?中学生か?」


「え?!凄ーい!あたし達が中学生ってよく分かったね?」


「マホコがキャピキャピし過ぎなんだよ。」


「えー。酷ーい。カナタが幼稚過ぎなんだって。ね?シュートもそう思うでしょ?」


「いや。俺達はここで十年近く過ごしているから、もう中学生ではないだろ。」


「でも、死んだら元の世界の元の時間に戻るわけだし、中学生でしょ?」


ボロボロと喋る喋る。小学生か中学生かと聞いただけなのに、どんどん喋ってくれて大助かりだ。


取り敢えず、赤髪の男はカナタ。青髪の男はシュート。そして女はマホコと言うらしい。

名前的にも、恐らく日本の中学生だろう。


そして、死んだら元の世界に戻れるという事を知っているとなると、神聖騎士団に呼ばれた口だろう。

しかし、テンションというのか、ノリというのか…それが中学生のままだ。十年という歳月が流れたはずなのに……俺達渡人の体は成長しない可能性が高いが、もしかしたら精神年齢も変わらないのか…?

いや、俺もスラたんも、この世界で精神的な変化を体験しているし、思った事や考えた事によって、精神は常に変化しているはず。つまり、肉体年齢は十年でそれ程変わらずとも、精神的な年齢は十年分の歳を取る事になる。なのに、こいつらは中学生のままだ。

だが、よくよく考えてみると、それも不思議な事ではない。


人の精神が、歳と共に変化していく時、そこには、子供達が見るという存在が必ず近くに居る。親、学校の先生、先輩、色々と居るけれど、そういう人達を見て、人は少しずつ精神を変化させていく。俗に言うというやつだ。

しかし、例えば、周りに同じような、精神年齢が中学生の大人達ばかりだったらどうなるだろうか。見本となるような相手が一人も居なければ、人はそのまま年月を重ねるはず。一番多感な時期に、盗賊のような大人とばかり関わってしまったならば、同じような精神に染まっても不思議ではない。これはあくまでも、俺の推測でしかなく、元々そういう素質を持った子達だったのかもしれない。それに、十年経った今となっては、既に年齢的には二十歳を越えている。既に自己責任の範囲だろう。


「それより、他の二人はどうしたんだ?」


「そう言えば居たよね。もう二人。何処に行ったの?まさか怖気付いて逃げ出しちゃったとか?きゃはは!」


三人のプレイヤーが、どのような環境に居たのかはどうでも良い。そこに同情できる程、俺は綺麗な人間ではない。

それよりも、この中学生三人組に、今回の作戦が立てられたとはとても思えない。人を小馬鹿にしたような喋り方や動作を見るに、言い方を考えなければアホの子だ。

やはり、後ろで糸を引く奴はここに来ていないらしい。


俺は無言で腰から刀を抜く。


「へえ!刀なんて珍しい!俺も欲しいぜ!」


「カナタは刀なんて使えないでしょ。似た名前のくせに。」


「うわっ!そういう事言う?!」


「だって本当の事だしー。」


「帰ったら覚えてろよ?!」


「いやーん!怖ーい!」


俺達は一体何を見せられているのか…という気分になるが、今は敢えて触れず、ただ傍観する。


この三人は、恐らく自分達はステータスというチートを授かり、この世界に転移して来たと、強さに酔っていたタイプだろう。演技ではないならばだが、スラたんとニルが居る事を知っていながら、悠長に何処へ行ったのかと聞いているし、対策も何もしていないように見える。演技という事はないだろう。


スラたんとニルは、そろそろ配置に着けた頃だろう。相手がアホの子で助かった。


「マジそういうの要らないから。」


「あっ!更に酷ーい!」


タンッ!


ガキィィン!


三人…というか、カナタという男とマホコという女のやり取りの途中で、俺は地面を蹴って、斬り掛かる。

しかし、俺の事をずっと見ていたのか、シュートという男が、盾を使って刀を止める。


「しっ!」


ビュッ!


片手槍を突く音が、耳元で鳴る。

頭を傾けて避けなければ、確実に頭を貫かれていただろう。

腐ってもプレイヤー。動体視力、パワー、スピード。全てが高いレベルとなっている。ステータスで言えば、恐らく俺の方が上だが、盾を持たれると、それだけで厄介になる。


「あはは!そんな攻撃で俺達が殺られるかよ!」


「ソロプレイヤーのシンヤって言っても、大した事なさそう!きゃはは!」


苛立ちは無い。別にこの三人組にどれだけ罵られようと、俺は痛くも痒くも無いし、どうでも良い。

ただ、ニルのフラストレーションは爆上がりだろう。流石に、この状況下で飛び出して来たりはしないだろうが、今頃ドス黒いオーラを放っている事だろう。殺気が漏れ出たりしないと良いが。


「はっ!ほっ!」

ビュッビュッ!


シュートが連続で突き攻撃を繰り出してくる。


ただでさえ速い攻撃なのに、突きという最も距離感の掴みにくい攻撃をひたすら繰り返すシュート。盾と合わせると、実に嫌な戦い方だ。


「おらっ!はっ!」

ビュッ!ギンッ!

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