第70話 海光祭 (2)

「それでは私は友達のところにこれを持っていきますね!」


渡した袋から取り出した虹色の鱗を見せてくれるヘルミヤさん。


「ああ。元気になってくれるように祈っておくよ。」


「ありがとうございます!」


スキップ気味に裏へと入っていくヘルミヤさんを見届けた後、ギルドを後にする。


「ダンスの事が気掛かりだが…それより先に、服を着替えないとな。」


宿へと戻り、日が沈み始めるのを待ってから着替えを済ませる。


俺は王城に出向いた時と同じものだが、ニルは服屋で一度だけ見せてくれた、カクテルドレスを着ている。

青と白の生地で出来たシンプルなドレスだが、シンプルが故に、本人のスタイルと美貌がより引き立てられている。あの時は気付かなかったが、ニルが履いている白色のヒールにも、髪飾りと同じ、青色の花を模した飾りがあしらわれている。


あの店主…なかなかやりおる。


「なんだか恥ずかしいですね…」


「…凄く綺麗だ。とてもよく似合っているよ。」


「あ、ありがとう…ございます…」


少し赤くなった頬が青と白の中によくえる。


「せっかくそこまで着飾ったなら……」


インベントリを覗いていくと、目的の物が見付かった。


「これこれ。はい。」


「??」


ニルの手に乗せたのは透明感のある真っ赤な宝石が嵌め込まれた、大人な女性をイメージさせるスマートなデザインのピアス一対。


「赤い宝石…ですか?」


「レッドダイアモンドっていう宝石だ。」


「ダイアモンドですか?!」


この世界には、魔石や独自の宝石に加え、地球で見られる宝石も産出する。この世界のアイテムについて知るため、インベントリ内のアイテムを調べたことがあるので間違いない。グー〇ル先生に聞いたのでよく覚えている。

その中でも何の効果も持たないアクセサリーというアイテムに意味があるのか気になって調べたうちの一つに、このレッドダイアモンドのピアスがあった。

この世界ではどうか分からないが、地球におけるレッドダイアモンドとは、希少価値の高い宝石で、ジュエリーとしての販売はまずされないという程のものらしい。オークションでは数億から数十億の値が付き、世界に三十個程度しか産出されていないとも言われている宝石だ。当然そんな物だとは明かさない。

何かのイベントで手に入れたのだと思うが…効果無しのアイテムなんぞ使わん!と箪笥たんすならぬ、インベントリのやしになっていた物だ。

ニルの反応からして、ダイアモンドはこの世界でも希少な宝石らしいが…正直俺が持っていても百パーセント使わない。


「これを着けたら完璧だと思うぞ。」


「よ、よろしいのですか?」


「俺が着けてダンスしろと?」


「い、いえ!」


「着けてみてくれ。」


「…分かりました。」


ニルは恐る恐る一対のピアスを耳に着ける。

銀髪の長く美しい髪の間に、キラリと赤色が差して美しさが倍増する。


「店主に負けない程のグッジョブだぜ。俺。」


「こんなに高価な物…本当によろしいのでしょうか…」


「よーし!街もにぎわってきたし、そろそろ向かうか!」


「あっ!ご主人様?!」


多少強引な気もするが、聞こえない振りをして街へと繰り出す。


宿を出てすぐに昼までの様相とは違う事に気が付く。

道行く人々は、俺とニルの格好が気にならない程の派手な衣装と装飾品。中にはウケ狙いなのか派手過ぎる衣装を着た若い男性なんてのもいる。


「うー…恥ずかしいですし…ご主人様に申し訳ありません…」


首枷に手をやって下を向いてしまうニル。周りを見ても奴隷の人は何人か見えるが、ニルの様にドレスを着た者は一人もいない。


「せっかくの催しなんだから、そんなこと気にせずに楽しまないと損だぞ。」


「……そうですね…はい!分かりました!」


楽しみな気持ちに嘘は吐けなかったのか、直ぐに前を向いてくれた。

太陽は姿を隠し、徐々に空は暗くなっていく。


海光祭は魚人族達の街の中で行われるらしい。一応ダンス会場として舞台が設営されているみたいだが、街中で踊り回るから舞台などあって無いようなものらしい。

海の中に入ると、街中で音楽が流れ、そこかしこで種族に関係なく踊っている。思ったよりもフランクな感じで少し安心した。


「あ!シンヤ!」


「サイ。待っててくれたのか?」


街中に入ると直ぐにサイが手を振りながら寄ってくる。俺と同じようなデザインの服を着ている。


「僕一人で歩き回るなんて寂しいし、シンヤ達も案内があった方が良いかなとね。」


「俺達は有難いが…ノルハはどうした?」


「途中まで一緒に待ってたんだけどねぇ…」


「なんだ?ナンパか?」


「ナンパというより難破なんぱかな。」


難破、暴風雨などにより鮒が、破損はそん座礁ざしょう沈没ちんぼつなどをすること。


「ぅぉぉぉおおおおおおおお!!!」


遠くから聞こえてくる雄叫おたけびと、その声の主が全速力でこちらへ寄ってきている。


「ニルちゅわーーんーー!」


両手を差し出してのダイブ。怖すぎる。


「ひっ?!」


バキィ!

「へべぇぇぇぇぇ!!」


俺とサイのかかとがノルハの顔面にめり込んで勢いが止まった。


「登場から恐怖体験させんな。」


「さすがにやりすぎだよ。」


「す、すまねぇ…あまりの美しさに…ついな。」


キランと効果音が付きそうなキメ顔。


「ひっ?!」


ニルさんは彼の突撃時と同じ反応。ニルの中では恐怖度が同じらしい。


「こんな馬鹿は放っておいて、早速案内するよ。」


「お願いします!」


「あれ…?俺空気?いや…海の中だから…海水?まあいっか!次行こーっと!」


難破男はその後も知らない所で、着々と体と心に傷を増やしていく事になるのだが…別に知らなくても良い話だ。


街の至る所にライトジェリーフィッシュが詰められた容器が飾られていて、いつもの二倍は明るくなっている街並み。笑い声と音楽が入り混じって、どこか心地よい。


「わぁ…凄い…綺麗…」


「これが海光祭だよ!」


「これは一度は見てみたい光景だな。」


「でしょう?醍醐味だいごみはダンスなんだけど…慣れないうちは舞台で踊った方が良いよ。街中では通行人とかもいるしね。」


「早速行ってみるか?ニル。」


「はい!是非!」


サイの案内の元、舞台へと向かう。

光るサンゴが綺麗に飾り付けられた舞台は軽く数百人を乗せることが出来る広さで、街中よりもしっとりと踊っている人達が多いように見える。

格好的にも、ダンス初心者としても、これくらいが丁度いい…のか?


「あれ?シンヤ様ですか?」


突然後ろから声を掛けられて振り向くと、そこにはメイド姿のミューナさん。


「参加されていたのですね。」


「今来たところだよ。ミューナさんは?」


「会場の設営や管理は私達の仕事ですから。」


「そうなんだ。なんか申し訳ないな。」


「私達も時折混じって踊っているのでお気になさらず。それより、ニルさん!凄く素敵ですね!」


「ほ、本当ですか?」


「はい!とってもお似合いです!」


「ありがとうございます!」


「ふふふ。それと…」


ミューナさんが俺の背後に目を移す。


「や、やぁ…ミューナ…」


何故か申し訳なさそうに目を逸らしながら挨拶するサイ。


「サイとミューナさんは知り合いだったのか?」


「知り合いというか…ミューナとお付き合いさせていただいております…」


「「えぇぇ?!」」


「参加しないと聞いていたのですが?」


「シンヤ達が参加すると聞いてね…よく知らないのに参加するのは心細いかなと…」


「そうですか。」


「……あー…えーっと…シンヤ達はダンス初めてなんだよね?」


「…え?あ、ああ。」


ちょっと放心していた。


「それなら…」


スッと姿勢を低くしたサイが、ミューナさんへ片手を差し伸べる。


「一曲踊っていただけませんか?」


「…喜んで。」


その手に重ねるようにミューナさんが応えると、舞台へと入っていき、二人は優雅にダンスを始める。


手本…ということだろうか。


人族の人達も踊っていて、動きはなんとなく分かるし、ここは俺が誘うべきか。


俺は片膝をついてニルに片手を差し出す。


「踊ってくれるか?」


「…はい!喜んで!」


笑顔のニルがそっと手を重ねてくれる。


舞台上に上がり、ニルの腰に手を回す。


格好付けて誘ったは良いものの…近い!思った以上に近い!いや…テントの中ではもっと近いし…これくらい…腰細ー!

邪念に支配されそうになりつつも、見様見真似みようみまねで足を踏み出す。

それに合わせてニルが足を引き、ニルが足を出した俺が引く。周りはニルの枷を見て不思議そうな顔をしているが、関係無い。


ヘルミヤさんが言っていた、俺とニルなら簡単だと言っていた意味がやっと分かった。

毎朝二人で稽古している時と似ている。相手を信用して、相手に合わせる。それが出来ればそれ程難しいことでは無い。


くるくると回ると、背景が移ろい、その中で頬を染めたニルが笑い、ピアスがキラキラと輝く。

ダンスがこんなに楽しいものだとは思ってもいなかった。

一曲、二曲と踊っていると、時間はあっという間に過ぎてしまう。

太陽が沈んだばかりだったはずなのに、既に周りは真っ暗になっていた。


「ダンスも悪くないな。」


「はい!すっっっごく楽しかったです!」


「それは良かった……?」


ダンスを終えて舞台を降りると、周りの人が皆海中を見ていることに気が付く。


「なんだ?」


「海光祭のもう一つの醍醐味ですよ。」


俺達の元にサイと来てくれたミューナさんが笑顔で言うと、皆と同じように海中に目を移す。


その時、街のあちこちから、数多あまたの小さな光がふわふわと揺れながら海中に広がっていく。


「あれは…ライトジェリーフィッシュか?」


「はい。街中に飾られていたライトジェリーフィッシュが一斉に放たれるのです。」


そんな説明を受けているうちに、俺達の周りにも、小さな光達が押し寄せてくる。


「これは…」


言葉にすることが勿体ないと思えるような光景。

地上にあった星々が音楽に合わせて踊っている様に見える。


街の盛り上がりも、それを境にピークへと向かっていく。


「これが私達魚人族が誇る、海光祭です!」


「これは…最高だな!」


「さあ!朝まで踊りますよ!」


「僕はそろそろ…」


サイの軟弱発言に、ミューナさんの眼光が突き刺さる。


「踊ろう!朝まで!」


あのノルハをイジメていたサイも、ミューナさんには勝てないらしい。やり手の受付嬢も、やり手のメイドも…怖いんだなぁ…


「ニルはどうしたい?」


「ちょっと疲れてしまいましたので…」


海中とはいえ、慣れない服に慣れない靴。そして慣れないダンス。疲れるのも無理は無い。


「そうだな。露店も出ているって聞いたし、後はのんびり過ごそうか。」


「はい!」


それからは露店を回ったり、ライトジェリーフィッシュとたわむれるニルを見たり、のんびりと海光祭を過ごした。


街中に色々な種族が溢れ、浜辺では飲み食いして、水中では踊りまくる。中には羽目を外し過ぎる者達もいたが、おおむね海光祭は成功したと言えるだろう。

こんな情勢の世界において、こんな祭りが出来る場所は少ないはずだ。恐らくこのテーベンハーグを出たら、こんな時間は無くなるだろう。


砂浜からライトジェリーフィッシュが波と共に揺れる海を見ながら、この先の旅を思い、少しだけ落ち着かなくなる。


「ご主人様?」


ニルは本当に俺の事をよく見ている。ほんの僅かな心の揺れにさえ反応して、この様に心配そうな顔をする。


「…明日この街を出る。」


「…はい。」


「この街を出たら、暫くはこんなにゆっくりしている時間は無くなるだろう、

神聖騎士団も、そしてあの黒いローブの者達も、俺達を狙っている連中は腐る程いる。」


「はい。」


「乗りかかった船だと思い、結局こんな所まで来てしまった。これまでの事で、後悔や不安が無いといえば嘘になってしまう。」


首から下げたネックレスに手をやると、宝石とニルの角が当たり、カチャカチャと音がする。


「それでも、やれる事はやりたい。助けられる人は助けたい。」


「はい。」


「…辛い旅になると思う。それでも、俺に付いてきてくれるか?」


「はい。私の全ては既にご主人様に捧げました。そして、ご主人様と共に行く事が、私の願いです。」


迷いの無い真っ直ぐな視線に声色こわいろ


「…ありがとう。」


このテーベンハーグは、同盟を結べて当然と言える街だった。魔族に助けられている部分も多く、比較的他の種族に対する考え方も柔和にゅうわだからだ。

しかし、この海を渡った先で約束を取り付けるべき相手は、癖のある種族が多い。どうなるか分からないが…出来る限りの事をしよう。もう既に、神聖騎士団を止められる手段はほとんど残っていないのだから。


今は暗くて見えない水平線を見て、軽く拳を握った。


ーー・ーー・ーー:ーー・ーー・ーー・ーー



「行ってしまうのですね…」


海を渡る為の船の前で、ヘルミヤさんが少し暗い顔をする。しかし、彼女はギルドの受付嬢。旅立つ人達をこれまで何度も見送ってきたはずだ。旅立ちに相応ふさわしい顔はよく知っているだろう。


「…来年の海光祭は、私とも踊って下さいね!」


「そうだな。善処するよ。」


「お二人の旅路に幸多からんことを。」


暗かった顔が明るくなり、笑顔のまま両手を胸の前で組み、旅路が良いものになる様にと祈ってくれる。

因みに、彼女の友達は既に快方へと向かっているらしい。その友達はまだ動き回れる程回復していないが、直ぐに良くなるだろうとの事だ。


「シンヤー!」


これから乗る船の脇から叫んでいるのはノルハ。最後にサイと別れの挨拶をしに来てくれたらしい。ヘルミヤさんに別れを告げて、二人の元へ近寄っていく。


「っ?!ど、どうしたんだ…?」


近付いて気が付いたが…ノルハの全身はあざだらけ。顔面にもしっかりくっきりと痣が見える。


「いやー!はっはっはっ!昨日は張り切り過ぎちゃってなぁー!」


「目に見える女性全てに声を掛けて、全ての女性から殴られたら、そうなるよね。毎年の事だけど。」


「はっはっはっ!……くそぉー!なんでサイには彼女がいるのに俺にはいないんだー!!」


ダンダンッと地面を殴り付けてむせび泣くノルハ。


「俺は、逆になんでそこに納得がいかないのか分からないけどな…」


「ニルちゃん!俺のどこが駄目なんだ?!教えてくれよ!」


「全部。」


「はぅっ!慈悲無き即答!」


「良いところ…あるんですか?」


「傷付く疑問形!!俺にだって良いところくらいあるでしょ!なっ?!サイ!」


「…………そう言えば、シンヤに話しておきたいことがあったんだ。」


「二秒で諦めたよね?!諦めないで!頑張ろうよ!」


「うるさい。」


これは、サイの本気の時の顔だ。


「ごめんなさい。」


「シンヤ。ダンジョンで出会った黒いローブの者達が居たよね。」


「ああ。」


「大した情報では無いけれど、もしかしたら、黒犬くろいぬと呼ばれる者達かもしれない。」


「黒犬?」


「都市伝説みないなものなんだけどな。昔からこの街では悪い事をしていると、黒犬が来て食べられちゃうぞって言われているんだ。

内容的には子供を大人しくさせる為の嘘にも聞こえるが…」


日本で言うところの餓鬼がきとかナマハゲ的な存在か?


「実は昔からごくまれに、それに類するものが目撃されているんだよ。」


「人型モンスターだとか、悪の秘密結社だとか、とにかく色々な話が飛び交っているけれど、実際に見た事のある者達がいるということが事実なら、名前だけでもと思ってね。」


「黒犬…か。ありがとう。調べる時の参考にでもしてみる。」


「気を付けてくれよ。神聖騎士団もだが、あんな奴らにも狙われているとなると…」


「分かっているさ。俺達も死にたくはないからな。」


「そうだね。当人達が一番よく分かっているよね。もし何か手伝えることがあれば、どうにかして僕達にも声を掛けるんだよ?いつでも駆けつけるから。」


「ありがとう。」


「よーし!そんじゃあ盛大に送り出してやるとするか!」


「??」


「また必ず会おう!じゃあな!」


「おう。またな!」


別れを告げた二人は海の中へと泳いでいく。


「あっさりしていますね?」


「男の冒険者なんて、こんなもんだろ。」


「…行きましょう。」


「そうだな。」


二人の背中が海に消えたところで、対岸へ渡る大きな木造の帆船に、乗り込む。馬車は船倉せんそうへ既に預けてある。


この帆船は対岸との行き来をしている商船らしく、人の運搬も同時に担っている。対岸までの航路は約五日間。帆船ゆえに絶対にその期間で辿り着くという事は無いが、ここの海は比較的波が穏やかで事故も少ないらしい。

目の前に広がる海は、大きく見れば内海うちうみとなっていて、コの字型をした陸地に囲まれている。つまり、西にずーーーっと行けば陸路も存在する。逆に東は外海そとうみに繋がっている。ただし、規模は内海というにはデカすぎる規模であり、五日というのも最短での話。そのため、ここから陸路を目指す馬鹿は見たことがない。

当然俺も馬鹿になりたくないので、こうして商船に乗っているのだ。


「わぁ!高いです!」


「船の上だからな。落ちるなよ。」


「はーい!」


ニルは随分と海が気に入ったらしい。またいつか機会があればゆっくりしてやりたいものだ。


カンカンカンッ!


帆船の上部に取り付けられている鐘を船員が激しく打ち鳴らしている。そろそろ出発の時間だ。外で別れを惜しんでいた人たちもぞろぞろと乗り込んでくる。


カンカンカンカンカンカンッ!


十分程経った後、もう一度船員が鐘を鳴らすと、目下のいかりが上がっていく。


ガコンッ!

バサバサッ!


完全に錨が上がりきると、真っ白なが張られ、風を受けた帆船が海の上を動き出す。ゲーム内でも何度か乗ったが、実際に帆船に乗るのは初めてだし、ちょっとワクワクする。俺もニルの事は言えないな。


「進んでいます!」


徐々に離れていくテーベンハーグの街を見ているとどこかからか声が聞こえてくる。


「……い……おーい!シンヤー!」


海の中にいくつかの人影が見える。


「サイにノルハ?!」


海賊達と戦った時にいた連中もいる。


「またなー!!」


水面上にいた皆の手元に水色の光が見えると、帆船の鼻先に大きな水球が持ち上がる。


ドッパーーン!


大きな水球が破裂すると、霧雨きりさめ状になった水が降り注ぎ、目の前に大きな虹が掛かる。


「わぁーー!すごーーい!」


「ははは。確かに派手な見送りだな。」


手を振るサイ達に、身を乗り出して手を振り返すニル。


本当に良い街と…良い奴らだ。虹を見て俺も一緒に手を振り返した。

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