ユラの捜索とトータスの鍛錬(改)

フェアール冒険者ギルドでは、ユラがいなくなった当日ギルマス直接依頼がギルド掲示板に貼りだされた。


☆ユラと名乗る少女の捜索☆

特長髪は長い銀髪

身長100cmの5,6歳の子供

リュックも所持している

目撃情報も可・保護した者は特別報酬を支払う

☆☆☆☆☆☆☆


この結果

ユリスリーデにそれらしい目撃情報が集まった

目撃情報1

ミラブルの森付近に近い街道で、汚いフードコートを地面にひこずるように歩いてた子供がいた。

かなり身長低かったと思う


目撃情報2

テレスト方面の街道で見かけた足引きずって歩いてたな


目撃情報3

街道近くの木陰で休んでるところを見かけた時フードから長い銀髪見えた。


アスティーは情報を会議室に集まったユラ捜索隊に報告した


「目撃情報は3件!いずれも特徴から、ユラちゃんではないかと思われます」


それを聞きクリス、カレン、ローズ、ミストはギルドを出手て捜索に向かう

しかしユラは見つからなかった。


こうして数日が経過した時、テレスト冒険者ギルドのAランク10人のパーティー

が、ミラブルの森の奥でSランク指定の魔物ラースキラータイガーに遭遇し討伐しようと試みたが、魔物にかなりのダメージを与えたところで魔物は逃走…

しかしパーティーはほぼ壊滅生き残った者もギルドに報告した後死亡の情報がもたらされた。


ユリスリーデは会議室に集まってる者達に指示をする。


「ラースキラータイガー災害級の魔物か…

西の森ミラブルの森は、以前も巨大な魔物の目撃情報があったわね。

こいつかな?

皆悪いが、フェルトから近いミラブルの森の入り口付近で魔物の形跡を見て来てくれ、アスティ、あの森の立ち入り禁止を、ギルド情報掲示板に貼りだしといてくれ」


アスティはすぐに掲示板に向かう


「わかりました、掲示板に貼りだしてきます」


バタン


受付に戻ったアスティは、受付で何やらもめてるので代わりに対応をする


「どうされたのでしょうか?お坊ちゃま」


アスティは、見た瞬間苛つく

『またきやがった。このエロガキトータス!ほんとしつこい!』


トータスは、クレームをつけてくる


「どうしたじゃない!クリスはなぜ来ない!ちゃんと指名したはずだ!来たのは男だったぞ!」


アスティは頭を下げ謝罪する


「申し訳ありません。ただ性別まで指定されてなかったので、あの者を派遣しました。

名前はクリス・アランドです、何か問題でも?」


トータスは、これ以上文句を言えず、性別を指定して依頼をする


「ぐっ・・・ 嫌いい!

次は女のクリスをよこせいいな!」


「わかりました、お坊ちゃま」


バタン


それを見ていた同僚のカレアが心配そうに言う


「いいの?あんなこと言って」


「大丈夫よ、こうなる事わかってたから、あの子に任せるからフフフ」



すると食堂から大柄の大きな斧を片手で持ち歩いて来る女性がいた



「アスティほんとうによかったのかい、特別依頼を受けただけで森の

妖精のトメトジュースいただいて」


アスティは微笑み頷く

「それで、味はどうだった?満足してくれた?」


斧を軽く振って答える


「ほんとうに妖精の野菜だな!濃厚で甘くてむちゃくちゃ美味しいかったよ。

それに疲れもとれ体力までちょっと回復したような気がするよ」


アスティは微笑む


「喜んでくれたならいいわ、それで依頼何だけど… 」


「ああさっきのエロガキだろ?かまわねえぜ、身体の鍛練の補助だろ?問題ないぜ、じゃ行って来るよ」


アスティは、グリスにウインクをする


「よろしくねグリス・テスラート」


バタン


カレアはグリスを見て納得する


「なるほどね」



その頃公爵家では…


執事がトータスに声をかける


「トータス様に冒険者ギルドから指名依頼で来たと言う者が来てますが」


やっと来たか… 今日は鍛練補助だと言ってあるからまず柔軟でお互いの身体をムフフ


こちらです


「来たぁー♪」


ガチャ


「初めまじでギルドより派遣されお伺いじまじだグリスどもうじます」


「……………」


誰?この巨大な女…

何故に訛ってる?


グリスは、トータスの状態を見て頷く


「あ!柔軟体操ですね?わがりますたでお手伝いじまつだ!この斧邪魔だで、ちょっと置がぜでもらうだ!」


ドスーン!


トータスは大斧のでかさを見る


「何だあれ…」


グリスは、トータスの肩を掴む


「さぁやるだで!始めるだ。まんず前屈からでいいだか?」


トータスは、戸惑うもギルドにクレームをと考える


『何言ってるんだこいつ!

ひとまずギルドに行ってあの受付文句いってやる!』


「嫌いいちょっと今からギルドに〈ガシッ!〉いつ え?何?」


「依頼でで最後までやるだで!あたいに任せるだ。」


「嫌いい… 」


バキバキバキ


「やめろー!このでかでか女!痛いだろうがぁー!」


グリスはトータスの文句など無視して続ける


「あんら、ずいぶん身体がかたいでねぇけ!もっと脚ば広げるだ!〈ガガ…〉んこれでいいだ。いくだで!開脚前屈〈ガシッ〉ごううして互い脚ば広げるだ、して足裏をあわして手をばこうじで引っ張るだで!〈フン〉」


「ギャーやめろー!」


バキバキバキバキ


トータスは、あまりの痛さに悲鳴をあげる


「ぐぇーく・くるしいーやめてくれー」


グリスは、それを見てさらに激しくする


「まんだまだいくだで!フン!」


バキバキバキ


響くトータスの悲鳴それを無視して続けるグリス


「ギャーー!か・関節がは・ず・れ・る・だ・ろ・う・がぁー や・め・ろ」


「うんだ。柔らがぐなっただ!えがった。」


『くそ!この女とんでもねえ…』


はぁはぁ…


早く逃げないとヤバい!

あの受付め!こんな馬鹿女よこしやがって!くそ!


はぁはぁ…


ガシッ!


「え?」


「ダメだで!今からあたいがマッサージするであそこで寝るだ!」


トータスは、必死に抵抗する


「や・やめてください!もういいですから、依頼達成ですから!」


とぼけて答えるグリス


「あたい耳さわるぐして、もっと近くば来て言って貰わねぇと…わかんねぇだ。じゃやるだで!まんず足腰肩の順番に行くだで…」


フン!バキバキ!


「ぎゃーー!こ・このでか女!ひ・人の話をきけぇーー!」


フン!ボキボキボキ


「ぐえーー!ほ・ほんともう…やば…」


フン!バキバキボコン


「あんら?肩さはんずれただ…弱さ身体たなぁガハハおらー!」


ボコン


ぎゃー


「ほんら入っただで」


トータスはグリスを睨み付け文句を言う


「な・何がほんら入っただ!はぁはぁ…」


ガシ!

え!


「まだまだ元気あるだで、なら続けるだ!腰ばと背中さの筋肉をほぐずだ。まんずお互いさ背中合わせるだ。これでいいだ!いくだで!」


「ま・待って!そんなことしたら僕腰折れ〈バキバキバキ〉おい!人の・・く・くる・しいー」


「次はあたいの方さ倒れて来るだで!あんら?恥ずかしいだべか?」


はぁはぁ・・・


マジヤバイぞこの状況はぁはぁ…

逃げないと…


「あたいを受けでぐれだうれしいだで、今度は全て身体ばさあずけるだで!」


「え?何を言った?訛ってるから何言ってるか…おい!ち・ちょょっとまってぇーーー!」


「受けとめるだでーんらぁ!」


「ぐえーーーー〈バキ〉お・重い…つ・ぶ・れ・る・う・むり…」


バキバキグシャ!


「ぎゃぁーー」


ガク


「あんら?大丈夫だべか?」


「・・・・・カエレ」


「あんら?もうしまいだか?残念だで」


執事のセバスが近づき一礼する。


「グリス様この度はありがとうございました。

トータス様もお疲れになって眠られてるようです。

後は私が対処しておきますので」


グリスは、申し訳なさそうに答える


「おおそうかい、わるいねぇ」


セバスが書類を渡す


「依頼書にサインしてありますので、どうぞ」


「確かに確認したじゃあな」


何だ?執事の後ろにいる大勢のメイドがお辞儀をしてる


「グリス様どうか!ユラ様を必ず見つけてください!そしてお伝えください!

私達一同ユラ様からのお呼びがかかるのをここで待ってますと。」


「「「「よろしくお願いします」」」」


グリスは、大勢のメイド達の思いを受け心が震え答える。


「ああ!必ず見つけてやる!伝言も伝える!じゃあな!」


ユラちゃんかぁ私も会ってみたいなぁー


これであのエロガキとうぶん来ねえだろフフフ


バタン


☆・☆・☆


その後、ユラが見つからないまま2年が経過した時、テレストに近いミラブルの森で妖精の目撃情報があった。

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