荒ぶる異形の植獣に、立ち向かうは県庁特殊獣害対策課、またの名を――
苺狩りという言葉には、古来より二つの意味がある。
ひとつはおなじみ春の行楽、たのしい苺摘み。
隠されたもうひとつの意味はその真逆、凶暴化した苺――鬼苺羅<きまいら>が人間を狩り、喰らうことである。
特殊獣害対策課<トクジュー>の地方「攻」務員たちは、そんな「苺狩り」から県民を守るべく、人知れず今日も特殊作業服に身を包み、激しい戦いに身を投じるのだ。
そして新人「攻」務員の佐藤は、異変の発生したというビニールハウスにひとり対峙している。
そのなかで彼女を待ち受けるのは――?!