一緒に泣いて、一緒に笑って旅をしたくなる物語
- ★★★ Excellent!!!
受け継がれた血の呪いに抗いながらも、ある夜の過ちをきっかけにすべてを失い、旅へ出る王女ファルトゥナ。
内なる衝動と、人間でありたいと願う心。その葛藤がとても丁寧に描かれていて、気づけば彼女を応援していました。
そして、やっぱりキッドが好きです。
序盤で放つ「さあ、町人に突き出してやろうか王女様。そしたらまた公開処刑の始まりだ」という衝撃的な一言。何て胡散臭い人なんだと思ったのですが、その後に見せる行動は、その第一印象を何度もいい意味で裏切ってくれます。
口は悪いのに面倒見がよく、人間臭くて、どこか放っておけない。そんなキッドと旅を続ける中で、セシリアやカノンという仲間も加わり、物語は少しずつ世界を広げていきます。
旅を続ける中で、互いを想い合っているからこそのすれ違いや葛藤も描かれます。それでも仲間がいるから前を向いて歩き出せる。その温かさに胸を打たれました。
少しずつ明かされていく「もう一人の人格」の謎も気になり、続きを読まずにはいられません。
生きることへの葛藤、旅の中で育まれる絆、そして繊細な恋愛描写。
一緒に泣いて、一緒に笑いながら旅をする。そんな読書体験ができる作品です。
ちなみに私はキッド推しです。連載中なので、この先の旅路も楽しみに追いかけたいと思います!
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