第31話 ハチミツ風呂


ある日の晩。

真紀から電話があった。


「真尋くん今お話平気?」

「大丈夫」


こないだのお風呂お楽しむって話だった。

週末の土曜に真紀の家に入浴しにいく約束。

ハチミツ風呂って言ってたよな。

甘い香りなのかな。

お湯がハチミツ味になるのかな?

楽しみだ。




週末になった。

昼前に家を出て真紀の家に向かう。

お昼をご馳走してくれるって言ってた。

素麺を所望した。

素麺美味しいよね。夏休みとか毎日素麺で飽きるけど。

それでも僕は素麺が好きなのだ。


真紀の家のチャイムを鳴らす。

すぐに真紀は出てきた。

Tシャツにローライズの短パン。

真紀の魅力的な体によくあう。

はっきり言うとかなりエロイ。

Tシャツの胸の部分はパンパンだし、短パンから伸びた太ももがとってもセクシー。

胸の部分にはボッチがあり、下着は着けてないようだ。

 

「真紀は普段からそんなにセクシーな格好をしてるの?」

「普段はしないよ。家の中だけだよ」


よかった。こんな姿他の男には見せられない。

別に僕の彼女じゃないんだから、そんなことは言えないのだけど。

真紀にそう言ったら、


「ありがとう。でも大丈夫だよ。他の男性にはこんな格好見せないから。真尋くんだからこんな格好でも大丈夫なんだよ」


軽いキスをしてくれた。

キス友まじ有能。

 

「お昼ご飯の用意はできているので食べちゃおう」


真紀の家の食卓には素麺の他に、かき揚げや海老・イカの天麩羅が並んでいた。すげー、美味そう。


「「いただきます」」 

「これ全部真紀が作ったの?」

「そうだよ。天麩羅作ってたら汗かいちゃった」

「あとで真紀の体を洗ってあげるよ」

「真尋くんが?うん、ありがとう」


天麩羅も衣がサクサクしてて美味しい。

通な人は塩で食べるとか聞くけど、僕は素麺を食べながら一緒に汁にぶち込んで食べる。これが最強。

子供みたいと言われるかもしれないが、家で食べる食事なんだ。好きに食べてもいいよね。


「真紀、マジで美味い。お料理上手だね」

「喜んでもらえると私も嬉しいな」


沢山茹でてあった素麺もあっという間に無くなった。

お腹一杯になり、冷たいお茶で一休み。

真紀に聞いておかなきゃいけないことがある。


「真紀はさ、どうして僕とお風呂に入るの?」

「えー、一緒に入りたいなって思ったから誘ったんだよ」

「でも僕は男だよ」 

「男の子だね。一緒に入ってもいいって思ってるんだよ。真尋くんなら体を見られてもイヤじゃないし。キスもしてるしね」

「ほら、襲われたら困るでしょ」

「襲うの?」

「襲わないよ。たぶん。襲ったとしてもちょっとだよ。先っぽだけだよ」


よくわからない言い訳をしてしまった。

まぁ、真紀も全然OKって事だな。

お風呂入る?


「ちょっとまってね。用意してくるから私の部屋で待ってて」


真紀の部屋に通された。

ベッドに倒れこむ。

ベッドは真紀の匂いでいっぱい。

頭がくらくらする。とってもイイ匂いだ。

しばらくベッドでスーハーしていた。


「真尋くん、用意できたよ」


真紀について風呂場に移動する。

僕は脱衣所でいきなり全裸になる。躊躇しない男。それが僕。

 

「さぁ、真紀も脱いで。一緒にお風呂入ろう」


ズボンのボタンを外してあげる。

ズボンとパンツを一緒に下げてあげようとしたら待ったがかかった。


「先に入っていて」


真紀よ、今更照れるな。

僕なんか開き直ってるからね。

おっぱいの為ならなんだってできる。

 

シャワーを浴びているとすぐに真紀は入ってきた。

体にタオルを巻いていた。残念。

あおれでも目に入ってきたのは魔乳。

タオル越しでもその存在感は半端ない。

でかい、それでいて美しい形だ。

僕は遠慮を知らない男なのでガン見だ。


「ちょっと恥ずかしいね」

「ううん、すごく魅力的だよ。絵画の世界から飛び出したみたい」


軽くキスをした。


「ほら、頭洗ってあげるから座って」


真紀を椅子に座らせてシャワーをかけた。

シャンプーをつけて泡立てる。

マッサージをするように地肌を洗う。

頭の上から下まで。美容院でやってもらうようにマッサージ。


「かゆいとこありませんか?」


美容師さんの真似をして言った。


「大丈夫だよ。気持ちいい」


泡を丁寧に流してあげる。

長い髪にトリートメントをつけて後ろで纏めてクリップで挟む。

由香にいつもやってるから慣れているのだ。


「さあ、体も洗うね。こんなにキレイな肌を傷つけるわけにはいかないから手で洗うよ。ささ、座って」


これは僕がおっぱいを触りたいだけである。

背中を洗い、首を洗う。また背中に戻り、腰を洗う。

お腹を洗い、そして……。STOPが掛かった。


他は自分で洗うと言われちゃった。

僕はちょっとショックです。

由香も最後まではやらせないんだよなぁ。

女の子はみんなそうなのかな。


「真尋くん、ありがとう。とっても気持ちよかったよ。夢に見る位」


いえいえ、僕が楽しみたかっただけです。


「ほら、真尋くんを洗う番だよ。私が優しく洗ってあげる」


同じように頭を洗ってもらった。

マッサージが上手だよ。


そして体を洗う。

体中をナデながら洗ってもらった。

肩・胸・腰・足。あとちょっとだ。ハリーハリー!

下種な僕はすべてを洗って欲しかったが、真紀が先に音をあげる。


「後は自分で洗ってね」


あ、はい。



2人で湯に浸かる。

お湯から立ち上るハチミツの甘い香りが心地よい。

真紀を後ろから抱えるように湯船に沈む。

手を真紀の胸にまわし。なでなでしながらお湯につかった。


「真尋くん、お湯気持ちいいね」

「うん、ハチミツの香りが心地いいよ。このお湯もハチミツの味するのかな?」


真紀の首筋をつーっと舐めた。

一瞬びくっとなる真紀は本当に可愛い。


「ハチミツの味はしないね。匂いだけかな」

「私をなめてもハチミツの味はしないよ」

「でも真紀もハチミツも同じだよ?こんなに甘い体なんだから」

「もう、そんなセリフ言わないの」


ゆっくりまったりのお風呂。

この後も色々遊んだけどそれは秘密にしとこうかな。

おかげさまで濃い時間を過ごせたよ。



真紀の家の玄関。 


「またお風呂入ろうね。いい入浴剤を探しておくから」

「うん、機会があったらまたくるよ。お風呂好きだし」

「好きなのはお風呂だけ?」

「ううん、真紀も好きだよ。真紀だけじゃないけどね」

「知ってる。またきてくれればいい。バイバイ」

「ああ、じゃあね」

 

僕は自宅に戻った。

すぐに孤独な戦いを始める。

家には僕一人。

……ふぅ。


僕は賢者タイムに突入した。

今なら飛べる気がする。

 




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