第151話 エルフの行方

僕には人を探す能力が無い。


なので、どうするか考えたが、ああ、そうだ、シロとポチに探させよう。


ここってゲート使えるのかな?


「ねえエメリナ、ローサ、此処はゲートが使えると思う?」


「あ?ルドメロのゲートなら問題ないだろう?」


何も考えずにエメリナが言う。


本当なのかな?ちょっと考えてから言ってほしいな。


「・・・恐らく今のこの場所なら問題ないでしょう。」


「ローサどういう事かな?」


「エルフの里には結界が張ってあるんです。ですから、普通の魔法ではここは突破できません。できても威力が半減します。ですが今、エルフがいないので、結界を維持するエルフがおらず、ゲートは多分使えますよ?」


「ありがとう・・・・じゃあちょっとゲートでシロとポチを連れてくる。」


僕はゲートで移動。


あれ?どこ行ったんだ?


いくつかゲートを使い、ようやく見つける。


「主よどうしたのだ?」


「シロとポチに、エルフを探してほしくて、迎えに来たんだよ。」


「ほう・・・・最近無気力になっておったようだが、ようやく何か見つけたのか・・・・よし、探そう。」


何やらシロが言うけど・・・まあ、その通りだね。


4人を待たせるのもどうかと思ったので、すぐに移動する。


・・・・

・・・

・・


「どう、何かわかるかい?」


「どうと言われてもな・・・・主が思うほど我の鼻は利かぬぞ?」


・・・・犬・・・・っぽいからどうかと思ったけど・・・・無理か?


「・・・・今よからぬ事を考えておったのではないか?」


「うはは!シロよ、大方主はシロを犬のように鼻が利くのではと思ったのであろう・・・あーはっはっは!」


「ふん!そもそもポチは役立たずではないか!」


「う・・・うぐ・・・いや、恐らく空から探すのだ!そうであろう、主よ?」


「・・・相変わらず仲がいいね、君達。そうだね・・・・地上から探すのが難しいなら、そうするしかないね。」


「ポチよ!どちらが先にエルフ共を見つけるか、手掛かりを見つけるか、競争だ!」


「望むところよ・・・・」


・・・・なんかやる気だね。


「じゃあシロとポチ、任せたよ!僕らも歩いて探してみるから、何かあったら気配を辿って僕の所へ来て。」


「「うむ!」」



「では早速行くか・・・・主よ、数を!」


「・・・・競争じゃないんだから・・・・じゃあ数えるよ、3・・・2・・・1・・・ゴー!」


僕の掛け声とともに飛び出していくシロとポチ。


何か手掛かりが見つかるといいんだけどね。


「さあ、僕らも負けてられないね。探そうか。」


僕は気が付かなかったけれど、こんなふうに振舞ってる僕を見て、4人は安堵の顔をしていた。

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