第137話 3人に、女性陣を預ける
「ああ、ところでだな・・・・この少年なんだがな、あんたらにお願いがあるようなんじゃよ?」
おじいさんが3人の女性にそう言います。
「おじいさん、何です?私らにできる事なの?店の事があるから、出来れば応えてあげたいけどね・・・・無理かもだよ?」
そう言う転生者の一人。
「実は、そんなに難しい・・・・ある意味難しいんだけどね・・・・ここにいる4人の女性に、じっくりとケーキ作りを教えてほしいんだよ。」
僕はお願いをする。
「え?この4人?できないの?お料理ももしかしてできないとか?」
「一応できるんですが・・・・この人舌が肥えてて・・・・私達では満足できるのを作れないの・・・・」
デイフィリアが申し訳なさお酢に伝える。
「そうなのよ!ルドメロったら、無駄においしいケーキとか作れるのよ!素人の私らに満足できるのを作れって・・・・しかも教えてくれないし・・・・一応、この世界では満足の行く出来栄えぐらいはできるわよ?だけどね?転生者?は舌が肥えすぎてるのよ?私らの知らない調味料とか使ってるしね。だから・・・・その・・・教えてください!」
エウラリアが必死になって説明する。
「いいけど・・・・私らの作る所見ても・・・・参考になるか分からないよ?それと貴方!どの程度作れるのかしら?」
僕に振られたので・・・・
「ええと、此処のショートケーキ、食べても?」
「いいわよ?比べてみて?そして・・・・もしよかったら作ってみて食べさせてよ?」
結局ここのを皆で食べ・・・・作る事に。
「まあ・・・・ルドメロのとは違うけど、これも相当おいしいわね・・・・」
「幸せ・・・・」
「うまいうまい!」
「まあ・・・・甘くておいしいです。」
さらにサンペーが
「おう!うめえじゃねえか!」
サンペーも満足した様子。
「へえ・・・・これは・・・・」
僕の使ってる甘味とは違うのを使ってるようだ。
「どうかしら?中々甘味を出すのって大変なのよ?」
「それはわかります。僕も苦労しましたから。」
この世界では交通の便がそれほど良くないので、遠くから輸入とかが難しく、調味料も限られてしまう。
「で・・・・貴方ならどんなのを作れるのかしら?」
「そうだね・・・・ここのキッチン借りても?」
「いいわよ?」
奥は奥に案内され・・・・作り始める。
そんな広くないのに・・・・この3人と、女性陣4人は食い入るように見てくる。
ふむ・・・・いい小麦粉を揃えてるな・・・・
砂糖・・・・無い?では・・・・果汁なのかな?そんな事を思いながら、ここにあるもので作っていく。
暫く待ってもらい・・・・出来上がったケーキ・・・・
3人に食べてもらう。
・・・・
しばし沈黙。
「え?何これ?ここにあるもので本当に作ったの?」
驚く3人。
「見てたでしょ?」
「でも・・・・私らとそんなに手順も違わなかったのに・・・・何この差は?」
「ごめんね・・・・親戚の家がケーキ屋さんでね・・・・よく親戚の真似事してたんだよ・・・・」
「ねえ・・・あんたの名前は?」
「明参平」
「あきら?え?もしかして貴方の親戚って・・・・」
「あ、たぶん・・・・有名なパティシエだね。」
「私らが向かおうとしてた講習の人じゃないの?親戚って?」
「・・・・たぶん・・・・」
「うわ・・・・そんな人にじっくり教えて貰ってたの?」
「おや・・・・教えてはもらえなかったな・・・・たまに手伝ってただけだからね。」
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