第94話 俺様、鍛冶師になる!

「俺様やってみたくなったぜ!やらせろや!」


「・・・は?えっとお客さん?何をしたいのですか?」


「あ?決まってんじゃねえか!俺様その鍛冶師ってやらをやってみたくなっちまったんだ!」


「いややいや!ふらっとやって来た人にいきなり鍛冶なんてできないですし、教えられないですよ!」


困った顔の青年・・・・だがそんな事は知らん!


「中に入るぜ!」


「こ・・・困ります!」


すると突然音がやんだ・・・・



「・・・・おい!何してやがる!早く戻ってこんか!」


おっさんの怒った声か?あいつがやってるんか?


「お・・・・親方・・・・ちょっと来てくださいよ・・・・困った人がいるんですよ!」


「あ?何が困ったんだ?」


出てきたおっさんは・・・・ずんぐりむっくりだな・・・・


「何だ?このガキがどうしたのか?」


「なんか突然やってきて・・・・鍛冶をしたいって・・・・・」


「は?てめえなんぞに教える事はねえ!」


「そうなんか?シャーねえな・・・・俺様を教える事もできんほど腕がなまくらだったか・・・・」


「なんだと!」


おっさん怒ったな?


「ああ、そうだろ?それとな・・・・ほれ、ほれ、ほれ・・・・俺様こんなので剣を打ってみてえんだ・・・・あんたじゃ無理だったか・・・・」


「おい!今何出しやがった!」


「・・・・迷惑かけたからな!やるよ!じゃあな!」


俺様帰り始めたのだが・・・・


「こ・・・・これは!おい!あいつを止めろ!連れ戻して来い!」


「え?親方?まさかあの人に何か教えるんですか?」


「こんなん置いていっちゃあ困るんだ!見ろこれを!」


親方が見せたのは・・・先ほどルドメロが置いて行った素材だった。


「こ・・・これは・・・・ミスリルの塊・・?それとこの・・・・2つは?」


「あのクソガキ何もんだ?アダマンタイトとヒヒイロカネじゃねえかよ・・・・それもこんなに・・・・早く連れ戻せ!」


「は・・・はい!」


・・・・

・・・

・・


「あ?何だ教える気にでもなったんか?」


「おいてめえ・・・・これをどうする気だったんだ?」


「・・・・それで剣を作ってみたくなったんだが・・・・無理なんだろ?だからもう持ってても仕方ねえからな・・・・」


「おい!それはどういう意味だ?まさか俺がこの素材で剣を打てねえとでも思ってやがんのか?」


「打てんのか?」


「・・・・あったりめえだろうが!ドワーフの俺に打てねえもんはねえぜ!」


「ふうん・・・・じゃあさ・・・・こんなん打てる?」


俺様いつでも出せるナイフを渡す・・・・


「これさ、ナイフなんだよな。できればもっと長いのも欲しいなって思うんだよな・・・・」


「・・・・!おおおお!おい小僧!何だこれは!それにどうやって手に入れやがった?」


「知らんぞ?俺様のスキルらしくてな?ほれほれ!消えねえんだ。」


俺様どんどん出す・・・・


「ぐ・・・・ぐふう・・・・こんなのが・・・・存在してやがん・の・・か・・・」


おっさん倒れやがったぞ?

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