第45話 俺様暫く待つように言われたんだが

デイフィリアが着替えに行っている間、エウラリアもどこかへ行ってしまい、俺様1人取り残されてしまった・・・・


あ、さっき肉食ったから、のどが渇いたぞ?


俺様この客間?とやらを出て、どこかへ飲み物が無いか探しに向かった。


意外と近くに料理を作る部屋があったらしく、俺様はそこに入り、


「おい!俺様のどが渇いた!何かくれ!」


そう言ったが・・・・


「何だてめえ!どっから入りやがった!」


「あ?ほれそっから入ったぞ?」


俺様は言った入り口を指さす。


「馬鹿な・・・・ここは王様の食する料理を作るから、セキュリティ凄いんだぞ!それなのに見知らぬものの侵入を許すとか・・・・警備兵は一体何をしとるんだ!」


「なあ、そんなのどうでもいいから、何かくれ!早く戻らんと、デイフィリアの着替えが終わってしまうではないか!あいつが戻った時に俺様がいなけりゃ、デイフィリアはきっと俺様を探すからな!」


「おい!貴様よりにもよってデイフィリア姫を呼び捨てとか・・・・」


「料理長・・・・あの額・・・・きっとデイフィリア姫の婚約者ですよ。」


「む・・・・おい貴様!もしかしてデイフィリア姫の婚約者か?」


「あ?何じゃそりゃ・・・・ってそう言えばあいつ以前そんな事言ってたっけな・・・・」


「何たる事だ・・・・」


「お、何だこの肉?上手そうだな・・・・って・・・・あんま旨くねえな・・・・」


「ああ!何つまんでやがんだ!しかも旨くねえだと!」


「あ?旨くねえもんは旨くねえ!」


「ここは王国きっての腕自慢がそろってんだ!」


「じゃあその腕が悪いのか、素材が悪いのか・・・・俺様が作った方がうんめえな。」


「・・・・なんだと!上等だ!てめえ何か作ってみろや!」


「ちょっと料理長!」


・・・・ん?俺様喧嘩売られたんか?


シャーねえな・・・・ちょっくら肉でも焼くか!


「じゃ一寸火を借りるぜ!」


「駄目だ!場所だけだ!今貴様が持ってる物だけでなんとかしろ!」


「何?じゃあそこの場所借りるぜ!えっと確か板っ切れがあったはず・・・・あ、板じゃあねえけど、ポチの鱗を平らにしたのがあらあ!これでいいか?」



俺様カバンから色々取り出し、トカゲの肉を取って適当にナイフ(神のナイフ)で切ってくぞ。


それをやっぱりナイフで刺して・・・・


「おいポチ!こいつを焼け!」


”おい!我にこんな事をやらすな!”


「つべこべ言わずにやれ!あ、その前に粉かけんとな・・・・」


俺様”肉にかける粉・かければ絶品”と書いてあるのを取って適当にかけて、ポチに焼かせる。

さっきトカゲの肉食ったばかりだからなあ・・・・


お!あっという間に焼けたな・・・・


「おいこら!できたぞ!食ってみろ!そして・・・・水をくれ!」


「・・・・魔法で出せばいいのに・・・・」


「あ?何かい言ったか?」


「いえいえ・・・・はいぞうぞ?」


「おう・・・・冷たくてうんめえ水だな・・・・で、どうだ?」


何か皆一生懸命食ってんな?で・・・・何だ?一斉に俺様見やがって?

・・・・あ、こら!土下座すんな!


「も・・・・申し訳ございません・・・・確か御名は・・・・ルドメロ様でしたな・・・・申し訳ございません。わたくし共に全面的に非がございます。このような素晴らしい料理を作られるお方に、しかもデイフィリア姫の婚約者様にとんだご無礼を・・・・お許しください。」


・・・・別にいいんだけどさ?


「なあ・・・・この肉、あんまいいのじゃねえよな?」


「は?ええ・・・・最近王都に肉が入ってこないのですよ。城ですらこの有様ですから・・・・」


「・・・・そうか!シャーねえな!その肉、余ったのは全部やらあ!俺様今からちょっくらダンジョンに行って肉持ってきてやろう!」


さあ・・・・あ、まずはデイフィリアだな。あいつに案内してもらおう。


「あ!お待ちください・・・・行ってしまった・・・・」

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