第28話 という訳で、ダンジョンにやって来た訳なんだが

意気揚々とダンジョンに向かった俺様だが、なぜそこにエロエロアがいる?


ドゴッツ!


いてええ・・・・そして、なかなかいいキックだったぞ?またクマパン・・・『そんなの穿いてないって言ったでしょ!』


紫の、すんごい奴だったよ。


「なあエウラリアとやらよ、何であんたが俺様より先にここに来てやがんだ!」


「あら?ちゃんと私の名前を憶えてくれたのね、関心、関心!それはもう、そこにダンジョンがあるから?」


「なにさらっと変な事抜かしてやがんだ!それを言うなら、『何故山に登るのか?』と聞かれ、『そこに山があるから。』って答えるんだろ?ダンジョンじゃねえだろ!」


「・・・・凄いわね、ルドメロさん。私貴方をあほな子と思ってましたが、違うのですね、意外と教養があるのですね?」



「うん?褒めてんのか?俺様はばっちり教養を持ってるぜ!」


(教養は持つものではないのですが・・・・やはりあほの子でしたか。)


「あん?今なんかすげえ失礼な事思っただろう!許せん!」


「そんな事より、入るのですか?ダンジョン。」


「おう!入るぜ!今すぐに!」


「何の準備もなく、何の知識もなく、何の案内も無く?」


「あん?何だそれ?」


「はあ・・・・私と一緒に行きませんか?案内してあげますよ?」


「案内だあ?エロ『エウラリア!』エウラリアが連れてってくれんのか?」


「おいやでしょうか?」


「お・・・・お、お前って実はすんげえ良い奴だったんだなあ!じゃあサクッと頼むぜ!」


(大丈夫でしょうか?まあ、従魔が凄すぎますから、万が一はないでしょうけれど。)


「ところでさ、ダンジョンって何だ?」


「え?」


「へ?」



・・・・

・・・

・・



「ルドメロさん、貴方ダンジョンに入りたいのですよね?」


「さっきからずっとそう言ってんだろうが!」


「では、ダンジョンって何でしょうか?」


「あん?ダンジョンはダンジョンだろうが!」


「・・・・では、ダンジョンで何をしたいのですか?」



「へ?ダンジョンの中にはなんかあるんだろ?」


(疲れる・・・・しかも半分話がかみ合っていない・・・・)


あほの子ルドメロは、そもそもダンジョンが何か、全く知らないのだった・・・・


「まあいいです、では直接ダンジョンに入って教えましょう。」


「お!今から出発だな!待ってたぜ!」


「おいっペット共!ついて来いやあ!」


「あ、ちょっと待って!」


(なんて早さなの・・・・ステータスは普通の人より低いはずなのに・・・・追いつけない・・・・)


だが、ダンジョンに入ってすぐ、ルドメロは立ち止まっていた。


「なあ、ダンジョンって洞窟なんか?」


「え?ここの入り口、言ってみれば洞窟ですけど?」


「そうか。まあいい、案内頼む。」

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