危険な魔法を教わるリリン達
「ふふん、戻ったわよ。」
「ただいま〜!!」
カリンに魔法を教わりに行っていたという二人が肩を並べて帰ってきた。その表情は満足げで、察するに良い魔法を学ぶことができたらしいな。
「二人ともお帰り。魔法を学びに行ってたんだって?」
「そうよ!!この世で最も価値のある魔法を教わりに行っていたわ。」
「ほぅ、どんな魔法なんだ?やっぱり超強い攻撃の魔法とかか?」
「そんなチンケな物じゃないわよ。ねっ?フレイ。」
「そうだね!!もっと……もっとすごい魔法だよ!!それこそボク達の世界観が変わるぐらい。」
「ちなみにその魔法をここで披露するなんてことは……できるか?」
そう問いかけると、二人は首を横に振った。
「見せてあげたいところだけど、まだ私達……その魔法を使えるようになったわけじゃないのよ。」
「もっと練習がひつよ〜う!!」
「もしかして結構難しいのか?」
「すごく難しいわ。魔力の繊細な出力の調整と……操作が要求されるのよ。」
もしかして、二人は古代魔法を教わっているのか?それだったらとても難しいというのは理解できる。
「魔力の操作を間違えたら、体の内側が爆発するわ。」
「なんだって!?」
どんだけ危険な魔法を教わってるんだ!?少し魔力の操作を間違えただけで体の内側が爆発って……。
「だ、大丈夫なのか?それ……。」
「問題ないわ。私とフレイならね。」
「魔力の操作なら得意分野だから、ヒイラギさんは心配しなくていいよ!!」
「うーん……わかった。とにかく安全にな?」
まぁ、近くでカリンが一緒に教えてるだろうから、もしもの時は彼女が何とかしてくれるだろうが……。
「魔法をしっかりと扱えるようになったら、あなたにもちゃんと見せてあげる。きっと驚くわ。」
「楽しみにしとくよ。」
リリン達と話していると、ランとイリスが出来上がったキーマカレーを持って、キッチンからやって来た。
「みんな〜、できたわよ〜。」
「おかわりもありますから、たくさん食べてくださいね!!」
美味しそうなキーマカレーが食卓に並べられると、シアとメリッサが目を輝かせる。
「カレーっ!!」
「かれー…だいすきっ!」
「ふふふ、二人ともたくさん食べていいわよ?」
ランが二人の頭を撫でながら優しくそう言った。
「お肉いっぱいのカレーっす!!早く食べたいっす〜。」
「うむ、ワシも腹が減ったぞ!!主、早くいつものをやるのじゃ!!」
「そうだな。」
みんなに急かされながら俺が手を合わせると、みんなも一斉に手を合わせた。
「それじゃあ、いただきます。」
「「「いただきま〜す!!」」」
そして今日もみんなで美味しい食卓を囲むのだった。
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