シーデビルのステーキ


 シア達がご飯を炊いてくれたから、パッパとステーキを焼いてしまおう。


「今回はテールの部分をステーキにしようかな。厚みもあるし」


 ワニの肉は淡白な味というのを聞いたことがあるから、今回は塩コショウだけじゃなくガーリックソースをかけて食べようかな。



「まずはシーデビルのテールを厚めにカットして塩とブラックペッパーで下味をつける。」


魔包丁レヴァで肉を切り分けて塩とブラックペッパーで下味をつけ、少し馴染ませておく。


「しっかし、この包丁……最近使う機会が増えてきたな。」


 妖しく煌めくレヴァを見てふと思う。それに、なんだろう……心なしか最初手に入れた時よりも、色が紅くなってきているような気がする。


「気のせいか……。」


 レヴァに付いた脂を洗剤で洗い流し、乾いたタオルで水気を拭いて、バッグに再びしまう。次使うときまで、また眠っていてもらおう。


「肉に塩を馴染ませてる間にソースを作ろうか。」


 鍋に水、味醂、醤油を入れて火にかける。そして沸騰したら水とき片栗粉でとろみをつけてバターを入れる。


「後はここにガーリックオイルの上澄みを何滴か入れて……ソースは完成だ。」


 ガーリックオイルは、刻んだニンニクをオリーブオイルに漬ければできる。保存も効くし、いろいろな料理に使えるオススメの調味料だ。


「よし、ソースも完成したから肉を焼くか。」


 今回のステーキは分厚いから、フライパンだけでは火を通すのが困難だ。だから表面に焼き色をつけたら、オーブンで焼くことにする。


「250℃にオーブンを余熱して、その間に肉を焼こう。」


 フライパンに軽く油を馴染ませて、テールステーキを焼いていく。ジュワジュワと心地の良い音と共に、こんがりとした焼き色がステーキに付いていく。


 この風景だけで十分に食欲が唆られる。


「後は鉄板に並べて、オーブンでしっかり中まで火を通そう。」


 牛肉のようにレアとかは……あまりよろしくないだろうからな、しっかりと火を通していこう。


 そしてオーブンで焼くこと10分ほど……。


「そろそろ大丈夫かな?」


 オーブンから肉を取り出して、火が通っているか確かめる。


「うん、大丈夫だな。」


 後は盛り付けをしよう。人数分の皿を並べてそこにステーキをのせていく。彩りで少しマトマの実とか盛り付けてやれば、見映えもいい。


「最後上からソースをかけて……完成っ。」


 さ、それじゃあ…ランご要望の、大きなステーキを運んでいくか。

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