黒乱牛のステーキ
「いよっと!!」
大きな肉の塊をラップを敷いた調理台の上にのせる。先ずはこの脂がのった黒乱牛サーロインから掃除していこう。
先ずはキッチンペーパーできっちりと血の気を拭き取る。そして脂のついている面を下にして骨にくっついていた部分の筋を取り除く。
後は余分な脂をトリミングして少し厚めに切っていこう。2~3cm位を目安に切り分け盛り付けの際に上になる面に塩、胡椒を振って馴染ませる。
「さて、次はモモ肉だな。掃除する前にスチコンを余熱しておこう。」
スチームコンベンションオーブンを150℃に余熱しておく。そしてモモ肉もサーロインと同じく一度血の気をきっちりと拭き取る。
後はフライパンにギリギリ入るぐらいの大きさに切って満遍なく塩胡椒を振るう。
「先ずはモモ肉を焼かないとな。」
フライパンに油を馴染ませ、少し煙が上がってくるぐらいまで熱し、下味をつけたモモ肉を焼く。この時満遍なく焼き色を付けておく。
「後は中心温度が56℃になるまでじっくりと火を通していこう。」
スチームコンベンションオーブンに肉を入れて熱風で火を通していく。この機械は便利なことに、備え付けのこの温度計を肉の中心へ差し込めば中心温度がわかる代物になっている。
「火が通るまでは時間がかかるから、今のうちにソースを作ってサーロインを焼いてしまおう。」
今回使うソースは味醂、醤油、粒マスタードを合わせたもの。いわゆる和風ソースというやつだ。水、味醂、醤油を鍋に入れて火にかけ沸騰させ片栗粉でとろみをつける。
最後に粒マスタードを適量入れて混ぜ合わせる。これでソースは完成だ。
イリスの方をチラッと見るとあっちはもう少しで終わりそうだ。それならこっちもどんどん仕上げてしまおう。
再びフライパンに油を馴染ませ熱する。煙が出てきたところでサーロインの塩を振った方から焼いていく。
分厚い肉の為、表面を強火で焼き色をつけた後、ひっくり返して裏面は弱火で中に火を通す。ミディアムレアの少しレアに近いぐらいの焼き加減でフライパンから肉を取り出す。
サーロインを全て焼き上げて、バットに並べていく。後は少し休ませてあげれば余熱でミディアムレアまで火が入るはずだ。
一度モモ肉の温度を確認するとまだ40℃と表示されていた。あともう少しだな。
「ヒイラギさん、終わりましたよ。」
ここでイリスから声がかかる。いいタイミングだ。それじゃあ先にサラダを盛り付けてしまおう。
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