15 屍人の憧憬

 濡れた毛先から落ちる水滴が、床に染みを広げる。ドナ仮説病院の待合室にただひとり、ユウリスは無言で俯いていた。看護師から渡された布を頭から被り、指が真っ赤になるほど強く握り締める。


 外科手術の必要性を判断したブルックウェル医師により、マライアは処置室に運ばれた。いまだに容態はわからない。


「早く薬を飲ませればよかった」


 呑気にトゥレドの話をしていた自分を責めて、ユウリスは何度も女神ダヌに祈りを繰り返した。彼女が目覚め、またウルカと元気に逢えるのなら、どんな試練も乗り越えてみせる。


 だからどうか、マライアを助けて。


 強く噛んだ唇から血が滲み、鼻水が垂れる。


「ウルカを、呼びに行かなきゃ――」


 考えたくはないが、万が一ということもある。


 豪雨がひどく、外出は禁じられているが、知ったことではない。

 ただ項垂うなだれるだけでは、なにひとつはじまらないだろう。


 ユウリスは布で髪や顔の水気を拭き取ると、長椅子から腰を上げた。


 そこでようやく、奇妙な静けさに気付く。午前中も人はまばらだったが、院内には多数の職員や入院患者がいるはずだ。その気配が、全く感じられない。


「誰も、いない?」


 目に映る人の姿は皆無で、待合室の景色はどこか寒々しい。


 ふと見上げたシャンデリアも、先程より光沢が薄れている気がする。天候が崩れたせいで、薄暗く感じるのだろうか。いや、今日は夜明けから空は暗い。薄気味悪い違和感に後ろ髪を引かれながら、ユウリスは出入り口に手をかけた。


 しかし取手を強く引いても、戸はびくともしない。


 同時に、背後で足音。


「…………?」


 ユウリスは振り向くことを躊躇ためらった。


 なぜ、と自問するが、答えはでない。


 音が聞こえる。


 ひた、ひた、と床を一歩一歩踏みしめるように近づいてくる、素足の響き。


 ユウリスは唐突に、腹の底から湧き上がる不快感に身を震わせた。


 早く此処を出なければ。


 扉に両手をかけ、渾身の力で扉を引く。動かない。あるいは押しても、軋みすらしない。まるで凍りついたように。


 ひた、ひた、ヒタ、ヒタ、ヒタ、ヒタ、ヒタ、ヒタ――


 足音は、徐々に早く――待合室の受付を横切り、長椅子の並ぶ通路を抜けて、病院の出入り口へ近づいてくる。


 向かう先は、ユウリスの背後。


 扉を必至で叩く反響が、寒々しく木霊する。


「開け、開け、開け、開け、開け!」


 不意に、腐臭ふしゅうが鼻をついた。


 生理的な嫌悪をもよおす、発酵はっこうした生肉の臭い。飲み込もうとしたつばのどで引っかかり、ユウリスは思わずむせかえった。その弾みで、恐怖に支配されていた思考が冷静を取り戻す。


「これ、なんかヤバイ……!」


 同時に、迫る気配がすぐ真後ろで静止する気配。


「…………っ」


 ユウリスは覚悟を決めると、恐る恐る振り返った。


「え?」


 そこに、うつむき加減の女が佇んでいる。


 目に飛び込んできたのは、首を前に突き出し、長い赤毛を全面に垂らした頭部だった。髪はほこりまみれで、隙間にはうじは蠢いている。ウェストを絞らない緩やかな白のシフトドレスは無惨に煤汚すすよごれており、腕や脚は真っ青な土気色。皮膚ひふの裂け目から、ただれた肉が覗ている。


 腐った悪臭は、彼女から漂っていた。


「――――ッ⁉」


 ユウリスは無我夢中で短剣を引き抜いた。


 刃を水平に掲げ、魂の深淵しんえんへ呼びかける。心臓の奥底に秘めた、破邪の力。怪物をほふり、闇を討つ≪ゲイザー≫の奥義。


「――闇祓いの作法に従い」


 女の頭が上向く。


 ユウリスの握る刃は、破魔の光を宿さない。


 女のあぶらぎった赤毛が揺れ、害虫が床に落ちた。


 ユウリスはもう一度、闇祓いの発現を叫んだ。


 女の髪が揺れ、零れ落ちんばかりに剥かれた眼球が垣間見える。


 ユウリスは破邪の力を体現できない。


 女が笑う、裂けた口元、朽ちた歯、舌の上で踊る蛆。


 銀の刃に反射した自身の相貌そうぼうに、ユウリスは絶望を認めた。


「……闇祓いの、作法に――どうして!」


 女の両腕が伸びる。


 ユウリスは咄嗟に身体を捻るが、回避は間に合わない。右肩を鷲掴わしづかまれ、勢いのまま骨が砕かれる。


「うわああああああああああああああああああああああああ!?」


 悲鳴が、凍りついた世界に木霊した。脳が焼け、発狂するような激痛。霞む視界のなかで、ユウリスは見た。


 院内が、青白い世界に塗り変わっている。


 時間の流れから切り取られ、人の営みを否定する静謐せいひつの空間。この色を知っている。脳裏で蘇る、黒い騎士の醜悪な哄笑こうしょう


「――異界、化」


 想像を絶する事態だ。


 しかし推測を巡らせる余裕はなく、灼熱の痛みが思考を奪う。扉に押さえつけられたユウリスの頭部に、女の掌が伸びた。圧殺の恐怖、死の予感――厳然たる暴力。


「くそっ!」


 ユウリスはとっさにベルトへ指を伸ばし、ホルスターから引き抜いた小瓶を足元に叩きつけた。硝子がらすが割れ、中身の聖水が飛散する。


『…………!?』


 女は手を引き、浄化の気配を嫌うように後退した。両腕を激しく振り払い、およそ人間とは思えぬ凶暴な唸り声をあげる。


『ウワアアアアアアウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!』


 屍の存在に、聖なる水は効果覿面こうかてきめんだ。


 女は怒りに任せ、五人掛けの長椅子を片手で軽々と持ち上げた。聖水の撒かれた床に投げ落とし、破邪の気配を拭い去ろうとしている。


「逃げないと。いまは、逃げないと……」


 肩の傷みに耐えながら、ユウリスは動きだした。荒い呼吸の先に、長椅子が投げ飛ばされて進路を塞ぐ。逃がすまいと追いかける女の速度は、決して速くはない。


『ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!』


「逃げ、ないと」


 しかし傷の痛みで、ユウリスも思うようには走れない。


「くそっ!」


 残る聖水は二本。

 振り返れば、迫るのは赤毛を振り乱して迫る狂気の姿。


 心が折れそうになるが、短剣を握る腕に力を込めて意気を奮い立たせる。闇祓いの作法はいまだ、胸の内に蒼い火を灯さない。


「影の国の戦いでは使えたのに、どうして!」


 全身に伝播する灼熱しゃくねつの痛みに苛まれながら、ユウリスはただ死に抗おうと必死に足を動かした。


「逃げるんだ、逃げるんだ、逃げるんだ……」


 小瓶の栓を歯で抜き捨て、背後に迫る女に向けて聖水を振り撒く。


「これで、どうにか!」


 女神の祝福を受けた液体が、女の顔面を焼いた。赤紫の煙が上がり、異形の皮膚が爛れる。裂けた口から叫喚を響かせながら、腐った肢体は悶絶するように長椅子へ倒れこんだ。


『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!』


「マライアもヘイゼルも、探さないと!」


 その好機を見逃さず、ユウリスが駆ける。

 これでしばらくは時間を稼げるはずだ。


 しかし間髪入れず、背後から響き渡る破壊的な絶叫。


『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!』


 振り向いたユウリスは、刹那に絶句した。


 その目に映ったのは、自らの爪で皮膚を剥ぎ、聖水に触れた顔面を削り取っている女の姿だ。血走った目玉が、荒い呼吸が、逃げる少年のうしろ姿を、必死の形相で睨み吸えている。


「まずは落ち着ける場所に!」


 逃げる最中も、背後が気になって集中が散漫になる。


 あの恐ろしい屍人が、いまにも襲いかかってくるのではないかと想像すると、指先が震えた。


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁっ……」


 ユウリスが逃げ込んだのは、ブルックウェル医師の診察室だった。そもそも他に知る場所はない。


「誰も、いない」


 マライアの処置中であるブルックウェル医師は当然、不在だ。通路を駆ける途中も、人の姿はなかった。ひとまず扉を棚や机で塞ぐが、あの腐った女の怪力では焼け石に水だろう。


「もしかして、あれが≪レヴェナント≫……?」


 復讐心をかてに蘇る死体、≪レヴェナント≫。


 ウルカが説明していた特長に合致する。しかし先程の襲撃者がスコットの妻アイータであるかは、確認のしようがない。


 同時に、ブルックウェル医師が口にしていた遺体安置所の騒ぎを思い出す。


「消えた遺体は、アイータだけじゃなかった。メイウェザー神父が調査していたときから、もう始まっていたんだ。その死体が一斉に戻ってきた病院で、異界化が起きた」


 診察室の薬や包帯を使い、ユウリスは傷の手当をはじめた。意識が霞まぬよう、絶えず声を発し続ける。外傷はなく、衝撃で骨だけが砕かれていた。鬱血うっけつした患部はひどく膨れ上がり、赤緑に変色している。ウルカには怪我の治療方法も学んでいるが、実体験はない。焦るな、と自分を落ち着かせ、薬品棚から痛み止めの薬草や内服薬を掻き集める。


「問題は、破邪の力が使えないことだ」


 かつてユウリスは影の国と称される異界で、闇祓いの作法に覚醒した。しかし今回、破邪の力は発現を阻害されている。自身の問題ではなく、外部的な要因だ。そう判断できるくらいの経験は、ここ数ヶ月のうちに経た死闘で十分に積んでいる。


「ウルカはオリバー大森林で、異界化には種類があるようなことを言っていた。たぶん、いまは影の国とは違う力が働いているんだ。他に人がいないのも、異界の特性?」


 額には脂汗が滲み、高熱によって全身の骨が軋む。痛み止めの薬草を患部に塗り、解熱剤も飲んだ。添木で肩を固定すると、痛みも少しは和らぐ。


「効果が出るまでは、見つからないことを祈るしかないか」


 中庭に面した窓には、カーテンがない。豪雨に晒された窓は、いざというときの逃げ道になるだろう。ユウリスは窓枠の下まで這い、身を縮めた。


 痛みで意識が飛ばないよう、推測を呟き続ける。


「ずっと見張られていた。家や礼拝堂の人形やぬいぐるみ、なにもかも偶然じゃない」


 ユウリスとウルカは確実に監視されていた。裏狐うらぎつねの霊薬が惑わされたスコット・ラグの殺害も、仕組まれた事件だ。


「黒幕は誰だ?」


 ≪レヴェナント≫に計画を練る知能はない。人形、ぬいぐるみ、傀儡かいらい――教会から忽然こつぜんと消えた、呪われた人形。


「教会から消えた、呪われたミアハの人形。司教様は言った――闇祓いの力も通じなかったと。それにもしミアハの人形が、オリバー大森林のように他の人形を操れるとしたら」


 視線。家の暖炉に飾られた木彫り人形。礼拝堂の子供たちが抱えていたぬいぐるみ。霊薬を惑わす傀儡くぐつ。教会の宝物庫から失せたミアハの人形と、子供たちの流行り唄。


 脳裏に浮かべた、すべての点が輝く。


「そういえば、この部屋にも雪兔のぬいぐるみが」


 角を生やした白い姿は、どこだ?


 遠くを見る必要はない。太股に、這う気配。ぎょっとして、ユウリスはぎこちなく顔を俯かせた。


「ひ――!?」


 ユウリスの下半身をよじ登る、雪兔のぬいぐるみ。


 布と羊毛の柔らかい感触。磨かれた黒石の瞳が、無機質に無垢な少年を映し出している。


「くるな!」


 ユウリスは思わず腕を振るって、ぬいぐるみを弾き飛ばした。


 刹那、頭上の窓硝子が外側から盛大にかち割られた。


「――――ッ⁉」


 舞い散る硝子片、吹き荒ぶ雨粒。

 そして腐りかけの両腕が、外から伸びてくる。


 襟元を掴まれたユウリスは、強い力で吊るし上げられた。うなじをくすぐる、生暖かい吐息。鼻が曲がるような、おぞましい腐臭。死骸の女――≪レヴェナント≫が嬌声を上げ、ユウリスの首を両手で圧迫する。


「……あ、がっ、はっ――」


 気道が狭まり、意識が遠のく。無意識の生存本能だけで、ユウリスは必死で足掻き続けた。最後の聖水を背後に撒けたのは、女神の導きかもしれない。祝福の水を頭から浴びた≪レヴェナント≫は、掴んでいた少年を中庭の芝生に投げ捨てた。


『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!』


 濡れた芝生の香りが、死臭に混じる。


 穢れを祓う液体を浴びた、顔面は煙を上げていた。≪レヴェナント≫の眼球は溶解し、陥没している。暗雲から注がれる雨粒に逆らい、怪物の咆哮が何度も木霊する。


『イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!?』


 吹き荒ぶ雨によって、聖水は怪物の全身に巡っていた。


 浄化の痛みに、屍人が啼く。


『ウギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ』


「はぁ、はぁ、ああ、けほっ、けほっ、いき、てる。にげ、ないと」


 首はまだ繋がっている――ユウリスは嗚咽を噛み殺し、走った。


 息が苦しい。


 砕かれた肩の骨は悲鳴を上げ、湧き上がる熱で焼け死んでしまいそうだ。


 ≪レヴェナント≫の悪意を背後に感じる。


 まだ追ってくる、必ず追ってくる。


 逃げなくては。


 どこへ?


 どこかへ。


「ユウリス!」


 声がするほうへ。


 ヘイゼル。


 赤く染まった視界で、義妹いもうとの呼びかけだけを頼りに。


 しかし膝が、崩れる。


 駄目だ、踏ん張れない。


 もう、意識は身体を支配していない。


 倒れたのだろうか、まだ走っているのだろうか。


 わからない。

 意識が遠のく。

 瞼を閉じているのか、開いているのかも判然としない。


 視界は赤い。

 赤い。

 赤い、赤い、赤い、赤い、赤い、赤い、赤い世界――死、これは死の色だ。


 血潮に塗り潰された世界に、小さな黒い点が見える。近づいてくる。いや、こちらから歩み寄っているのかもしれない。良かった、足は動いている。振り向いてはいけない、復讐の屍人に追いつかれてしまう。黒い点が、少しだけ大きくなる。そして輪郭りんかくを帯びる。


 あれは童女の人形だ。ミアハの人形。呪われた人形。


 木彫りに施された精巧な陰影。白い肌と赤い口紅の塗りは鮮やかで、緑の黒髪は絹のように滑らかだ。足元まで垂れた前合わせの生地に、紺の帯締め。赤い衣装には細やかな金の刺繍。白い足袋に、赤い鼻緒の木靴。焦げ茶色の眼球が、かすかに動く。


 そして人形が唄う。

 どこか懐かしい調べ。


 鈴の鳴るような、可愛らしい声。



 らんらんらららん。

 らんらんらららん。

 らんらんらんらんらんらららん。


 生きてる人形、生き人形。

 私は人形、あなたの人形。

 蹴鞠けまりをもたせてくりゃしゃんせ。

 はいよはいよと抱きあげて、良い子、良い子と撫でりゃんせ。



 人形遊びなんて経験はないけれど、試してみれば楽しいかもしれない。


 ああ、これまでの嫌なことはきっと、ぜんぶ夢だ。


 きれいさっぱり、忘れてしまおう。


 きっと目が覚めると白狼を枕にしていて、傍らではウルカがパルナを頬張っている。だからいまは、夢に溺れよう。



 生きてる人形、生き人形

 あなたは人形、私の人形。

 血肉を削いでくりゃしゃんせ。

 目玉をき髪抜いて、ぜーんぶ、ぜーんぶ寄越よこしゃんせ。



 ――生きてる人形、生き人形。俺は人形、君の人形。



「ユウリス、それはダメ!」



 骨を抜いてあげりゃんせ。舌も手足も切り取って。



「ユウリス、ユウリス!」



 ――ヘイゼル?



「いけない、ああ、女神ダヌよ、迷える信徒を邪悪なる意思から救いたまえ。ブリギットの火の神よ、お力を。どうかお力を!」



 ――シスター・ケーラも?



 らんらんらららん。

 らんらんらららん。

 らんらんらんらんらんらららん。



 ――ああ、楽しい音。二人もいっしょに唄えばいいのに。



「ユウリス!」

星刻せいこく加護在かごあれ!」



 赤い世界が――死が、薄まっていく。地平もない景色に煌く、無数の白い箒星。流れては消えていく光が、あかけがれを純潔のぬくもりで満たしていく。


 ユウリス。

 ユウリス。


 呼ばれている。誰かに。


 ヘイゼル。

 ヘイゼルって誰?



 それは私じゃない。こっちだよ。こっちにおいで。



「ユウリス、聞かないで!」

「主の御心のまま、限りなき愛を誓います。心あるがまま、愛は終わりなく聖寵を得ると、主のましますが故に。願わくは苦難と試練に打ち克つ力を与え、愛の旅路を妨げるものを祓いたまえ」



 あなたは人形。私の人形。



 ――俺は人形。



「ユウリス!」



 ――ああ、違う、俺は人形じゃない。



 あなたは人形。私の人形。



 ――俺は人形。



「ユウリス、戻ってきて!」



 ――俺は人形。君の人形。



 あなたは人形。私の人形。



 ――俺は人形。君の人形。



 やっと逢えた。もう離さない。



 ――やっと逢えた、もう君から離れない。



 魂に還りましょう、私がずっと愛でてあげる。



 ――魂に還ろう、君のそばにずっといる。



 あなたは人形。私の人形。



 あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形。あなたは人形。私の人形――俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺は人形。君の人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。俺人形。君人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。人形。にんぎょう――



「――ユウリス!」

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