第百二十六話 到着
大きな船から小さな
それから小舟を
といっても、ぼくはソニックの
ぼくの
体の小さいぼくにとってここはとても
「ほらググ。いつまでも寝てんじゃねよ」
ソニックはめずらしい
だけどこの乗り物は、ときおりぼくの
海の上なんて
「ここが“
ソニックの
この子はこう見えても
その
この魔道具はビクニの
「ねえソニック。愚者の大地って前からこんなとこなの?」
ぼくの体の下にいるソニックが、ビクニの言葉を
その顔は何かに
でも、なんだかビクニとはちょっと違うけど、今ぼくらが歩いている愚者の大地の
「ねえソニック! 私の話聞いてるッ!?」
声を
それから何を言ってもソニックが何も
「うわ~ん、ソニックが私のこと無視した! シカトした! ないがしろにしたぁぁぁ!」
「うっせえぞビクニ! 静かにしろ! 誰かに見つかったらどうすんだよ!?」
「あッ! やっと返事したと思ったらなにその言い方ッ!?」
ようやく返事をしたソニックに、さらに
この二人はいつも
だけどぼくは知ってる。
ビクニもソニックも、お
ぼくはそれが
「あれ? なんかググが嬉しそうに
そう――ぼくの名前はググ。
人間や
名付けてくれたのはビクニだ。
ぼくはこのググという名前がすごく気に入っている。
「ググの奴はなぁ。なんだかよくわからないが、お前が喚くといつも嬉しそうにしてるぞ」
「何よそれ!? それじゃ私がいつも喚いてるみたいじゃない!」
「そんなこと言ってねえだろ!」
また喧嘩を始めてしまうビクニとソニックだけど。
ぼくは二人と
ビクニはこの愚者の大地に、
これまでいろいろ大変なことがあったけど。
だけどソニックが言うに、この愚者の大地は草木も
ぼくらが歩いている道はすべて
聞いていた話だと愚者の大地って、
そこは、国を追われたお
それなのに、なんでこんな
でも、きっとぼく以上にソニックのほうが驚いているんだろうな。
だって話と全然違うんだもん。
「なんにしてもまずは
「うん。道案内はソニックにお
「だからデカい声を出すんじゃねえッ!」
そして、また口喧嘩を始める二人を見たぼくは、嬉しくて大きく鳴いたのだった
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